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こんなコンセプトカーもあった。スチームパンクなアウディ「ローゼマイヤー」

2017/07/05

| アウディはとことん「弩級」が好きなようだ |

2000年6月1日に発表されたアウディのコンセプトカー「ローゼマイヤー」。
ウォルフスブルグにあるアウディパビリオンのオープニングセレモニーにてお披露目されており、W16/8リッター700馬力というエンジンもさることながら、そのあまりにイカツいルックスが「OH!」という感じです。
なおトランスミッションは6速MT、駆動方式はもちろん4WDである「クワトロ」。

デザイン的にはレトロフューチャーに属するかと思われ(スチームパンク的でもある)、名称は伝説的レーシングドライバーであるベルント・ローゼマイヤー氏の名にちなんでおり、そのルックスも1930年代に活躍した「シルバーアロー(もちろんドライバーはローゼマイヤー氏)」を強く意識。
そのローゼマイヤー氏は1938年に28歳の若さで最高速記録に挑戦した際に命を落としているものの、公道で初めて「時速400キロを突破」したという記録を樹立。

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エンジンは上述の通りW16で、これは後にブガッティ・ヴェイロンに「4ターボ化」され搭載されることに(ローゼマイヤーでは自然吸気を採用)。
ローゼマイヤーは時速350キロに達する走行性能を備えており、これは現代のアウディにおけるトップレンジ、R8V10プラスの最高速(時速330キロ)でも及ばないレベルで、17年前にこのスペックを持っていたというのは驚くべき事実ではありますね。

デザインを行ったのはTTも手掛けたペーター・シュライヤー氏(なのでTTの面影がある)で、うまくシルバーアローと当時のアウディにおけるデザインを組み合わせていると思います。

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こちらがアウトウニオン「シルバーアロー」。
車体重量750キロ、スーパーチャージャー付きV16エンジン搭載にて550馬力発生というモンスターマシン。
現代の車に備わるようなドライバー・アシストは一切無いと思われ、運転は困難を極めたと思われます。

ローゼマイヤーのデザインを見てみると、フロントからリアに至るまでシルバーアローの雰囲気をよく表現しており、「鉄板(実際はアルミですが)を貼り合わせて鍛冶屋が作った」ようなボディが共通の雰囲気を持っていますね。

車体後部の「背骨」のようなデザイン、スリットについてもローゼマイヤーでは忠実に再現。
大排気量(形式は異なれど16気筒)というところも共通しており、もちろんフロントグリルのデザインも踏襲していて、こういったところを見ると自動車メーカーにおける「歴史」は「資産」とイコールと考えられる、と感じます。

なおボディはブラッシュド・アルミニウム仕上げで、これがローゼマイヤーの「凄み」を加速させることに。
ヘッドライトはセミリトラクタブル、ドアミラーの代わりにルーフ上に2つの「後方確認用カメラ」が取り付けられています。

Audi Design Study at the Autostadt Wolfsburg

アウディは過去にも「アヴス・コンセプト」という弩級のコンセプトカーを発表していますが、この「ローゼマイヤー」はまさに「超弩級」で、別格の迫力があると思います。

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