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アストンマーティン「AMGのエンジンサウンドは”アストンらしく”ない。だから吸排気を作り変えた」

2017/10/12

アストンマーティンDB11 V8のエンジンはAMG製。しかしそのサウンドは全く異なる

アストンマーティンは現在メルセデスAMGと技術提携関係にあり、その多くの技術がAMGからアストンマーティンへと流入しています。
V12モデルのDB11について、そのエンジン(V12ターボ)はメルセデスAMG由来ではなくアストンマーティン独自のものだそうですが、室内だと操作系がこれまでのものから「メルセデス・ベンツ」っぽくなっていることがわかり、やはりその変化を感じずにはいられないところ。

いかにして「アストンマーティンらしい」サウンドを実現したか

そしてアストンマーティンの最新モデルであるDB11「V8」は、ついにエンジン本体がAMGからの供給を受けたものとなっています。
メルセデスAMG、アストンマーティンともに「フロントエンジン」レイアウトを持っており、従ってエキゾーストパイプの取り回しも似通ったものになりますが、その実際のサウンドはまったく「別物」。

アストンマーティンの世界戦略担当部門のシニアマネージャー、サイモン・クロフト氏によると、「正しいアストンマーティンのサウンドを再現するために、多大な時間を費やした」とのこと。
たしかにV12モデルであっても「ターボとは思えない」ほどのキレが良いバリトンを奏でており、これは試乗でもちょっと驚いたところ(ターボは排気をいったんターボチャージャーへ送るという点で自然吸気とは異なり、ダイレクトにエンジンの爆発音を表現できず、”こもった”音になることが多い)。

AMGとは周波数帯が異なる

アストンマーティンによると、AMGエンジンにおいて排気音の大半は低い周波数で発生するように設定されており、しかしDB11 V8開発陣は「これはアストンマーティンの音ではない」と判断。その周波数を上に設定した、としています。
ただ、「上に設定」というのは言うほど簡単ではなく、エンジンの構成部品そのものの見直し、吸気系、パイプの取り回しなどの見直しも必要だったとも述べており、「空気が入るところから、排気が出てゆくところまで」その方法に変更を加え、さらにはエンジンマネジメントシステムまでも再調整。
これらによって「アストンマーティンらしい」キャラクターを演出しているようですね。

なお、アストンマーティンというと「英国の貴族」をイメージしますが、そのサウンドや車のキャラクターは実際のところ「非常に凶暴」だという印象を持っており、エキゾーストノートについては「ライオンの咆哮のようだ」、という認識をぼくは持っています。

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