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アメリカではますますSUV人気が加速。それでも「値引き」しないと売れず、セダンは「さっぱり」な状況に

2017/11/11

★アメリカ市場は「SUVでないと」「値引きしないと」売れない市場へと変化している★

アメリカはSUV大好きな国で、ここ数年さらにその傾向が強まっていることが報じられていますが、ここへきて「まだまだSUVへのシフト」が感じられる統計が出てきた模様。
アメリカでは自動車の所有形態について「リース」が一般的ではあるものの、近年とくに、このリースが終了したセダンからの「乗り換え(新しいリース組み)」がSUV中心となっている、とのこと。

好調なのは値引きを拡大するボルボとジャガー

なお、リースにおいて「好調な」メーカーはボルボとジャガー。
ボルボ、ジャガーともに北米では販売が好調、と伝えられますが、その大きな理由としては「値引きの大きさ」。
アメリカでは上述のとおりリースでの販売が多く、加えて法人向けの「フリート販売」も比率としてはけっこう大きなもの。
以前に日産好調の理由がリースやフリート販売に依存しているためだと報じられていますが、それだけ北米においては重要と言える販売形態と考えられます。
そしてボルボ、ジャガーはこういった販売形態に加え、値引きを武器に販売を伸ばしている、ということですね(ボルボについては、そもそもラインアップの中でSUVが多い、ということも販売を有利に働かせている)。

なお、SUV全体のセールスは前年同月に比べると56%向上し、これは三年前の同月における「前年同月比」の42%増に比べてもさらに高い数字となっており、リース/販売ともにSUV人気が顕著な結果に。

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いずれはこの「不健全さ」のツケを払わなくてはならない日も?

以前、「利益が昨年比で-37%となった」フォードが再生プランとして掲げたのも「セダンを廃止してSUVを作る」というものでしたが、SUVはそれほどアメリカでは大きな戦力になりうるということで、しかし現在SUVの少ないレクサス、ヒュンダイ(ジェネシス)は大きく苦戦を強いられており(なぜこのご時世にセダンに注力するのかは不明)、そして豊富なSUVラインアップを持ちながらも「値引きをあまり行わない」メルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったジャーマンスリーもまた北米では販売が伸びずに困っている、とも報じられています。

つまりは「SUV」「値引き」という条件が揃わないと販売が伸びないのがアメリカということになりますが、「そうしないと売れない市場になってしまった」ということは将来的な不透明さを感じさせる部分もあり、そうやって販売された中古車がまた安く市場に出てくることや、これまで生産したセダンが中古市場で「余ってくる」ことも大きな懸念とされ、その規模の大きさもあって、各メーカーとも対応には苦慮するのがアメリカ市場なのかもしれません。

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