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アウディが「アルミフレーム」の歴史を公開。「オールアルミ」は過去に4台のみ、現在はアルミ使用率低下の謎

2018/01/02

| アウディ・アヴス・コンセプトは1台15億円 |

アウディは「オールアルミ」ボディを量産車初採用したことで有名ですが、「アウディとアルミ」との関係性をアピールするイベントを本国アウディミュージアムにて開催。
「アウディとアルミ」について、古くは1923年の「タイプK」からその関係が始まったとされていますが、今回の展示ではあの「アヴス・クワトロ(Avus Quattro)」、R8(2009)、A2(2002)、ASFコンセプトなどが展示。

アウディで「オールアルミ」フレームを持つのはA2、初代R8、二代目TT、初代A8

アウディはボディのみならずエンジンブロックやアウターパネルにも早い段階でアルミを導入したメーカー。
1992年に「アウディ・スペース・フレーム(ASF)」としてアールアルミ製のフレームが投入されることになりますが、最初に導入されたA8ではボディ単体を見た場合、「スチールに比べて40%も重量が軽くなった」としています。

なお、最新世代のA8はオールアルミ製ボディでははくなり、アルミの使用比率が58%にまで低下。
ただしこれはコストをケチったということではなく、素材の研究が進んで「適材適所」という考え方が進んだため。
たとえばアルミの他にはカーボンファイバー、スチール、マグネシウムが採用され、カーボンファイバーの採用によって軽量化かつボディのねじり剛性向上、マグネシウムをストラットブレースに採用することで該当部分の重量が28%軽量化達成、という具合。
さらには製造にかかる環境負荷も減り、製造コストも大幅に削減できた、とのこと(詳しくはアウディのメディア向け資料に記載)。

なお当時は「ASF」というと「アルミ」を使用したフレームのことを指していましたが、現在では複合素材を指す名称へと変更しており、「ASF」が新たな次元へと移行したことを意味します。

R8についても初代は「オールアルミ」、しかし二代目では「アルミ+カーボン製」のフレームを採用。
これによってもちろん軽量化、高剛性化がもたらされていることは言うまでもありません。

なお、展示の中にオールアルミフレーム採用の「二代目TT」が無いのは残念。
TTも三代目では「アルミ+スチール」へと進化していますが、「オールアルミではなくなったのに」50kgの軽量化を実現していて、これもASFの進化を感じさせるところですね。

こちらは珍しい「A2」。
1999-2005年まで販売されていますが、見ての通り「オールアルミ」。
「2」という数字とセグメントとの関連性は「サイズ」のみで、オールアルミ化されたことでむしろ上位モデルよりも高価格帯となってしまったクルマでもありますね(日本では発売されていない)。
この一世代のみで廃版となってしまい、今に至るまで「A2」は欠番となっています。
※ミラーやバンパー/モール類は「樹脂」のはずで、展示/演出のためにアルミ風加工がここに施されていると思われる

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VIA:Motor1

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