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こんなコンセプトカーもあった。ケン・オクヤマ氏デザイン、「マセラティ・バードケージ 75th(2005)」

2018/05/01

| フェラーリ・モデューロの発表から35年 |

先日は「フェラーリPF 512S モデューロ」を紹介しましたが、今回はそのモデューロに影響を受けたとされるコンセプトカー、マセラティ「バードケージ 75th(2005)」。
デザインはケン・オクヤマ氏で、当時在籍していたピニンファリーナの75周年を記念した作品という位置づけ。
なおケン・オクヤマ氏は大阪万博に展示された「フェラーリ・モデューロ」を実際に見たとのことですが、その際のインパクトが相当に強かったことも想像できます。

シャシーはマセラティMC12、エンツォフェラーリと共有

「バードケージ」はもちろん「鳥かご」の意で、もともとのデザインモチーフが1950年代後半〜1960年代はじめに生産されていた”マセラティ・ティーポ61バードケージ〜ティーポ65バードケージ”。
これにピニンファリーナが1970年にデザインした「モデューロ」のイメージをかけ合わせたのがこの「マセラティ・バードケージ 75th」だと言えそうです(ケン・オクヤマ氏はマセラティ・クワトロポルテのデザインも担当)。

↓こちらはマセラティ・Tipo61 バードケージ

マセラティ・バードケージ75thのボディサイズは全長4656ミリ、全幅2020ミリ、全高は1090ミリ。
フェラーリ・モデューロよりも「やや長く、やや高い」サイズですね。

↓こちらがフェラーリPF 512S モデューロ。全高わずか935ミリ

なおマセラティ・バードケージ 75thのフロントカウルの開き方はフェラーリ・モデューロ同様、ボディの上半分がバカっと開く(正確にはフェラーリ・モデューロはスライド式)構造。
フードはアクリル製、ボディ本体はカーボン製とされています。

フロントタイヤは20インチ、リアタイヤは22インチと異径ですが、リアはフロントより「2サイズ上」。
ボディ前後を貫通する水平ライン、盛り上がった前後フェンダーなど、たしかにフェラーリ・モデューロ、マセラティ・ティーポ63バードケージの性質を備えているようですね。

シャシーそのものはマセラティMC12をベースとしており、ボディはランプ類、ガラス類をフラッシュマウントするなど先進的。
テールランプ内部にはリヤビューカメラが内蔵されており、各種情報はコクピット内部に設けられたパネルに「ヘッドアップ」表示されるという仕組みです。
ちなみに「ティーポ63」がバードケージと呼ばれたのはボディ剛性向上のために張り巡らされた鋼管スペースフレームが「鳥かご」並であったから。
ただしこの「バードケージ 75th」にはスペースフレームは採用されず、しかしティーポ63へのオマージュとしてコクピット前方に「バードケージ」が組まれているのも特徴のひとつ。

そのほか、マセラティらしくアナログ時計が装備されること(ケン・オクヤマ氏はこの方法を好んで用いる)、モトローラによるBluetoothヘッドセットが装備されているなど、「未来的であった」こともこの車にとってのトピックとなっています。

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