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メルセデス・ベンツが中国にさらに工場を建設、と発表。中国生産加速、将来的には輸出も?

2018/03/10

| メルセデス・ベンツが中国に新工場建設。中国生産を加速 |

ダイムラーが中国にて、BAICとのベンチャーによる新たな生産設備の建設を行う、と発表。
メルセデス・ベンツの親会社であるダイムラーは、中国展開に際してBAIC=北京汽車との合弁会社、Beijing Benz Automotiveを運営しており、この新工場だと思われます。
なお、BMWも先日、中国に工場を建設し、ミニを製造する、と公表していますね。

いずれは中国からの輸出もありうる?

もちろんメルセデス・ベンツ、BMWはすでに中国で車両を生産していますが、これら「新工場」建設はさらに中国生産を拡大するということを意味し、中国内の需要を満たすという意味合いのほか、「中国で生産したものを輸出する」ことを視野に入れているがための行動である可能性も(実際にBMWは輸出免許を取得している)。

ダイムラーはどのモデルを新工場で製造するかに触れていないものの、おそらくはこれまでの報道を見るに「EQ」シリーズを生産する可能性が大。
ただし、当面は中国で生産する車両は「中国向け」になると思われ、先進国向けの出荷は欧州で製造された車両になると思われます。

現在各自動車メーカーとも中国での生産を強化しており、とくにエレクトリック化をすすめるメーカーにはさらにその傾向が顕著。

現在のところ中国の自動車メーカーと、それ以外の国の自動車メーカーの提携状況は下記の通りとなっています。

中国自動車メーカー「ビッグ5」
第一汽車(FAW)・・・フォルクスワーゲン、トヨタ、ダイハツ、マツダ、アウディと合弁を展開
上海汽車(SAIC)・・・フォルクスワーゲン、アウディ、GM、セアトと合弁を展開。ローバーブランドを保有
東風汽車(DFM)・・・日産、ホンダ、プジョー/シトロエン、キアと合弁を展開
長安汽車(CHANGAN)・・・フォード、スズキ、三菱と合弁を展開。イヴォークのパクリ車を製造するLANDWINDブランドを保有
奇瑞汽車(CHERY)・・・合弁はなく自社ブランドのみで企業活動を行う珍しいパターン
ビッグ5以外(一部)
北京汽車(BAIC)・・・メルセデス・ベンツとの合弁を展開
広州汽車(GAC)・・・ホンダ、トヨタ、フィアット、三菱と合弁を展開
吉利汽車(GEELY)・・・ボルボ、ロータスを買収、新ブランドLynk&Co.を展開
長城汽車(GREATWALL)・・・BMW(MINI)と提携しアメリカに工場建設
比亜迪汽車(BYD)・・・メルセデス・ベンツとEV生産で合弁
華晨汽車(BRILLIANCE)・・・BMWと合弁
浙江衆泰控股集団(ZOTYE)・・・ポルシェ・マカンほかのパクリメーカー。フォードとEV生産で合弁設立
江淮汽車(JAC)・・・フォルクスワーゲンとEV生産で合弁
 

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たしかに各自動車メーカーともパーソナリゼーション部門を拡大させており、マクラーレンにおいてはそれが大きな収益をもたらすようになっていますが、そこまでとは行かなくとも、カタログで選べるオプションは今後どのメーカーにおいても増加してゆくのかもしれません(それが他メーカーとの差別化要因となりうる可能性がある)。

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