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VWが突如スーパーEV、「I.D.R.」発表。パイクスピークに参戦し優勝を狙う

2018/03/20

| フォルクスワーゲンは本気でパイクスピークに参加 |

フォルクスワーゲンが突如として「I.D.R.」コンセプトを発表。
これはVWのエレクトリックカー「I.D.」のバリエーションということになりますが、「R」と名がつく通り”レーシングバージョン”。
さらには単なるコンセプトカーでは終わらず、実際に今年6月に開催される「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に参加する、とも公表。

パイクスピークって何?

パイクスピークはアメリカのコロラド州はロッキー山脈の中にある山の一つで、これを頂上めがけてぶっ飛ばすというアメリカらしいレースが「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」。
初開催は1916年で、じつに100年以上の歴史を誇る競技であり、世界中から猛者が集まることでも知られます。
日本からだと「モンスター田嶋」の参加が有名で、なんと前人未到の9回も優勝を記録(次はロッド・ミレンの5回)。
他に優勝者だとセバスチャン・ローブ、アリ・バタネン、ワルター・ロール、ロマン・デュマ(2連覇中)の名も。
ホンダもNSXにて参加し、クラス優勝を果たしていますね。

ちなみにアリ・バタネンが1988年にドライブしたマシンはこれ。
ほかのマシンも同様にラッセル車みたいなエアロパーツを装備している、という印象があります。

スタート地点は標高2,862メートル、頂上は4,301メートル。
その標高差1,439メートルとなっており、気温(燃調に関係する)や路面状態の変化が大きいために経験が要求されるレースとしても知られますね。

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なぜフォルクスワーゲン?

このレースで勝つということはマシンのパフォーマンスと耐久性を証明することになりますが、過酷なレース故にパワー、スピード、ダウンフォース、メカニカルグリップ等様々な要素を高いレベルで満たす必要があり、フォルクスワーゲンはパイクスピークで勝つことによって、EVの可能性を示すこと、他メーカーに対して優位性を築くことを考えているようですね。

なおアウディは過去に何度かパイクスピークで優勝経験があり、同じEVにしてもなぜアウディではなくフォルクスワーゲンブランドから参加するのは「謎」。
VWアウディグループ全体としてEVのプロモーションを考えた時、アウディブランドからの参加でも問題はなさそうですが、戦略としてアウディは「フォーミュラE」を担当し、パイクスピークはフォルクスワーゲンが担当する、ということなのかもしれません(そうなるとポルシェはフォーミュラEのほか、別のレースに参加し、グループとして”EVで”あらゆる有名レースを制する計画なのかも)。

なお、モンスター田嶋(モンスタースポーツ)も2012年以降にはEV(チームAPEV)にてパイクスピークに参加し決勝の様子を車載動画にて公開していますが、スタート地点では半袖を着ている人も多いのに、ちょっと登ってゆくと雪が積もっていたり、という過酷な状況がわかります(よくこんな道を飛ばせるな、と思うほど恐ろしい環境)。

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