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1927年製メルセデス・ベンツ「ボートテイル」が60年ぶりに英国へ。昔のベンツはこんなに自由だった

2018/04/28

| 1927年にイギリスで作られ、1958年にアメリカへ渡った後に凱旋帰国 |

メルセデス・ベンツ S ベイカー・ツアラー「ボートテイル(Boat Tail)」が60年ぶりにイギリスに戻る、というニュース。
このメルセデス・ベンツ・ボートテイルは文字どおり車体後半がボートのような形状を持っていることが特徴で、ベースは1927年式メルセデス・ベンツSタイプ。
当時は「もっともパワフルなロードカー」であったそうです。

実はボートではなく航空機モチーフ

なお、「ボートテイル」の名を持つものの、もとのモチーフは「航空機」。
軽量かつエアロダイナミクスを(当時としては珍しく)考慮されたサイドポッドを備えており、最初のオーナーはブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブの創立者であるアール・ハウ氏。

その後1958年にアメリカ人のコレクターに販売され(それまで最初のオーナーに30年以上も保有していたということに)、そこでレストアと同時に一旦濃いマルーンへと塗られ、スペタイヤを装着し、特徴的なボート風のデザインが与えられることに。
ただ、現在のオーナーはこれもレストアの過程にて「オリジナル」へと復元を試み、その結果が現在の姿であるようですね。

今回、ペブルビーチにて「ベスト・オブ・ショー」へと選出され、その後にイギリスのハンプトン・コート・パレスにて開催されるコンクール・オブ・エレガンス出展のために凱旋することになるそうですが、こういったコンクールへの出展そして受賞は「費用はかかるものの」将来的に売却する際の「ハク」になると考えられ、オーナーとしてはコストを投じても出展によって該当のクルマを周知させたり、受賞による付加価値を得たいところなのだと思われます。

なお1920年代というと、車体を自動車メーカーから購入し、「コーチビルダー」にて自分の好む、また求める使用へとボディを架装するのが「通常」であったと言われ、だからこそ、こういった個性的なクルマが登場し得たのかも知れませんね。

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