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変わることが重要?変わらないことが重要?自動車のモデルチェンジ、戦略を考える

2018/05/23

| モデルチェンジのたびに変わるクルマ、変わらないクルマも |

ぼくの中では大きなテーマでもある「変わること、変わらないこと」。
これは非常に多種多様の問題を含みますが、自動車について、よく変わらないことの引き合いに出されるのが「マツダ・ロードスター」で、これは「人馬一体」「操る楽しさ」というコンセプトが失われない例。
必要な規制に対して対応する程度で、基本的に変わらないことを最重要視していると思います。

フランスの自動車メーカーはモデルチェンジごとに大きく変わる?

それに対して、名前は同じだけれど、すっかり別の車になってしまった車もありますよね。
FRからFFになったり、基本形状そのものが変わってしまったり(クーペからハッチバックなど)、と色々なケースがあります。

欧州車ではビートルのように中身は変わってしまったのにアイコン性はしっかりと再現した車があったり、ミニもずいぶん大きくなりましたが(3ボックスから2ボックスになったりしていますが)、未だその独自の思想を残していると思います。
ミニはそのサイズ(大きくなっている)については色々な意見がありますが、サイズに関しては、自動車メーカーの社会的責任を考えると仕方の無い問題であり、逆にそれを無視して軽量コンパクトにこだわるのも危険なのかもしれません。

フォルクスワーゲン・ゴルフについては非常に特殊なケースかと思いますが、それぞれ先代の価値観を更新(引き継ぐというより書き換え)しつづけることで「ゴルフ」というブランド性を高めているようですね。

BMWについては、「キドニーグリル」という不変のアイコンを残しつつ、イカリングなど時代の要望をうまく(先取りして)捉え、人々の潜在的な要望を引き出したように思います。
これは「今流行っている」ものを追求した「後追い型」ではなく、メーカー主導型の成功例と言えそう。
一定のブランド価値や、キドニーグリルという特徴を活かしつつも変えることができる部分は変えており、なかなかに面白い戦略ではあります。
こういった「提案型」「変化形」はリスクは大きいですが、成功したときのリターンはけっこう大きい模様。

一方フランスのメーカーはモデルチェンジごとに大きく姿を変えるケースが多く、ルノー・メガーヌやトゥインゴはけっこうその性格が変わることに(トゥインゴは駆動方式も変わっている)。



「変わらない」ことには意義がある

話はちょっと変わりますが、ぼくらが子供のころに見ていつか欲しいと考え、しかし今になってやっと買えるようになったとき、すでに以前の形を残したスーパーカーは消滅してしまったに近い状態。
多くのメーカーは買収や倒産を経験し、もはや独力でスポーツカーを開発できるメーカーは少なくなった、ということも影響しているのかもしれません。
ランボルギーニも経営が安定するまではその資本が転々としましたし、アストンマーティンも何度か倒産を経験していますね。

また、名前は同じでも、資本やコンセプトが変わってしまった車も多く見られます。
しかし、ポルシェは当時と変わらないスタイルとレイアウトで、今も911を造りつづけており、細かい部分では昔とはずいぶん変わったものの、それはやはり時代に対応するためでもあり、「必要最低限」。

さらに現代のポルシェにおける販売手法についても以前とは異なると思いますが(GTシリーズが良い例で、商業色が強くなった)、逆にそのマーケティング力や商売上手さを評価すべきなのかもしれません(そのおかげで豊富な開発資金を手にできる)。
そして、ずっと同じコンセプトで同じ車を作りつづける事は、メーカーとしては非常に大きな意味を持ちます。子供の頃見て、そして欲しいと思った車を(厳密には同じではないですが)、今になって新車で買える、ということはとても重要。※だからこそ、ポルシェ911には「父と息子」をテーマにしたプロモーションが多いのかも

ポルシェ(911)の場合、中身は時代にあわせて変わり続けていますが、そのアイコン性、コンセプトはずっと引き継がれてきたもので、それが世代を超えた人気を誇り、そしてそれがまた将来に引き継がれてゆくのでしょうね。
そう考えるとポルシェというのはつくづく不思議な車で、部品はすっかり変わったのに、その性格は一貫して同じように思えます(カエル顔、フラットシックス、リアエンジンという見た目やパッケージングがそれを形成している)。
だれが見てもポルシェはポルシェですし、それは未来永劫そうなのかもしれません。

うまく表現できませんが、一見して変わり続けているのに変わらないようにも見える、そしてその逆もまたあるように思える、ポルシェ911はそういった車です。

いつの時代も不自然に見えないスタイリング。
内に潜む、その時考えうる最良のテクノロジー。
この移ろいやすい世の中において変わらないもの、変える必要があるもの、そういったものが非常にうまくバランスしているように思えるのですね。

一方でフェラーリは世代によってけっこう姿を変えていますが、その本質的価値は「F1」というところにあると考えられ、ポルシェとは逆に「形状に依存しない不変の価値観」を持っていることになり、各社それぞれなところがまた面白い、と思います。

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