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2009年に「ニュル最速」を記録した個体そのもの。グンペルト・アポロが中古市場に

2018/05/17

| グンペルト・アポロの構造はこうなっていた |

「グンペルト・アポロ」が中古市場に登場。
グンペルトという会社についてちょっとややこしい背景を持っているので説明しておくと、もともとアウディスポーツの技術者であるローランド・グンペルト氏が設立したのが「グンペルト」。
その後グンペルトは経営が破綻して香港の投資グループに会社ごと売却され、そこで「アポロ」として再スタートを切っています。
その際社名が「グンペルト」とならなかったのは商標権の関係などあったのかもしれませんが(実際にローランド・グンペルト氏は”グンペルト”を別に設立)、「グンペルト・アポロ」の「アポロ」が新生グンペルトの社名として生き残ることに。

今でもニュルの市販車部門ではベストテンあたり

そんなグンペルトですが、最初のグンペルト設立時に発表されたのがこの「アポロ」。
これはアウディから供給を受けた4.2リッターV8エンジンをツインターボで加給し691馬力を発生。
駆動輪は後輪のみというスパルタンさで、トランスミッションはレース用のシーケンシャル。
車体重量は1200キロと軽量で、0-100キロ加速は3秒フラット、最高速度は時速360キロ。
997世代のポルシェ911GT2RS(2007年)の0-100キロ加速が3.7秒であったことを考えると驚くべき数字で、610馬力+4WD、そして最新のトラクションコントロールを有するランボルギーニ・ウラカンの3.2秒よりも速いタイムというのはまさに驚愕であります。

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↓構造は完全にレーシングカー

そんなグンペルト・アポロですが、2009年8月13日にはニュルブルクリンクを7:11,57で走行して「市販車最速」の座を獲得したことも。
その際のドライバーはローランド・グンペルト氏自身で、今回販売されているグンペルト・アポロがその個体そのもの。
なお、現在でもこのタイムは「ベストテン」に入るか入らないかといったところで(最近ポルシェ911GT3がいいタイムを出したのでベスト10から押し出されたかも。メルセデスAMG GT Rの次くらい)、いまだに第一級の性能を持つのは間違いのないクルマでもあります。

ちなみに今回販売されている情報によると、走行距離は9320キロ、販売価格は4400万円ほど。

↓フロントには収納スペースなし。今までに見たことがないような構造

インテリアは以外に「普通」。
エアコン吹き出し口は初代アウディTTのものであったり、多くのパーツがアウディからの供給となっています。

ホイールは見たところセンターロックのような感じ。
リアディフューザーは大きく後方に突き出していて、各部を見るに「現代のハイパーカー」が持つ要素をすでに10年ほど前に取り入れていたことがわかります。

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