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ロールスロイス「我々は許される限りV12を作り続ける。ただし顧客はエレクトリック化に備えておけ」

2018/05/23

| ロールスロイスがエレクトリック化する理由は「環境への配慮」ではない |

ロールスロイスCEO、トルステン・ミュラー・エトヴェッシュ氏がフィナンシャル・タイムズのインタビューに答えたところによると、「法的に許す限り、我々はV12エンジンを作り続ける」とのこと。
その反面、欧州で多くの国がガソリンエンジンの販売を禁止するであろう「2040年には」フルエレクトリックに切り替える準備を進めている、としています。

実際のところロールスロイスはBMW・グループ100周年記念の際に「ロールスロイス103EXヴィジョン・ネクスト100コンセプト」を発表しており、これは完全なるEV。
加えて「エレクトリック」はロールスロイス・ブランドに完全にマッチするとしており、「静かで、パワフルで、トルクにあふれる」からだ、というのがその理由。

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ロールスロイスは電動化との相性が良い、数少ないメーカー

なお、ロールスロイスはエレクトリック化と相性の良い「数少ない」ブランドで、というのもロールスロイスはトルステン・ミュラー・エトヴェッシュCEOの言う通り「静かさ」がそのブランドの核にあるため。
たとえばポルシェだと「フラットシックス」、ランボルギーニだと「V12」がそのコア・バリューになるかと思われますが、ロールスロイスはエンジンに依存しないブランド価値を持っており、「静かであれば」ガソリンエンジン以外の動力源であっても顧客は進んで受け入れるであろう、と思われます。※それでもロールスロイスがV12にこだわり続ける意図は不明。”ステータス”が理由?

加えてトルステン・ミュラー・エトヴェッシュCEOはエレクトリック化はロールスロイスブランド発展のために行うもので、「環境」や「排ガス」に配慮して行うのではない、と明言。
これについて「ロールスロイスは他メーカーの車に比べて走行距離が短く、エレクトリック化することで環境問題を改善できるものではない」と語っており、たしかに「台数」という観点からもこれは同意できるところ。

加えて「エレクトリック化は未来だ。顧客もそれに備えなければならない」と述べていますが、エレクトリック化されたロールスロイスがどうなるのか(エンジンで差別化できなくなった時、どこで差別化するのか)、それはそれで非常に興味のあるところですね。

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