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実は「ル・マンで二度の優勝経験車」だったことが判明したフェラーリ275P。フェラーリ史上最高値に?

2018/08/18

| フェラーリで唯一、ル・マンで二度の優勝を経験した個体 |

RMサザビーズが1963年製フェラーリ275Pを販売する、と発表。
RMサザビーズというと「オークション」が有名ですが、今回のフェラーリ275Pは新しく始めたサービス「プライベート・セールス」経由での販売となり、これはオークションではなく個人間の売買を取り次ぐ、というもの。

オークションに出品した方が高く売れそうではありますが、販売価格を知られたくないという人もいそうですし、また「こっそり売りたい」という人もいるのかもしれません(その場合は今回のように公表しないのだと思われる)。

一躍「モータースポーツ史上、もっとも重要なクルマ」に

なお、フェラーリのクラシックカーというと「250GTO」がもっとも有名で、かつもっとも高値で売買されているという印象があるものの、今回の275Pは「フェラーリの車で唯一、ル・マンで二回優勝した経験がある」レーシングカーとして知られ、ともすると250GTOより価値が高い、と考えられます。

シャシーナンバーは0816。
もともと1964年のル・マンで優勝したことが知られていたものの、近年の調査で1963年のル・マンでも優勝していたことが判明しています。

なぜこれが最近わかったかというと、そして逆に「なぜ今までわからなかったのか」というと、単に書類上の問題。
もともと1963年のルマンにおいて、フェラーリはシャシーナンバー0814、つまり別の個体を出場させるつもりでこれを登録したことに端を発します。

しかしながらこのシャシーナンバー0814のフェラーリ275Pはル・マンの1ヶ月前にニュルブルクリンクでのレースでクラッシュしてしまい、ル・マンに出場することが難しい状態に。

そしてフェラーリはシャシーナンバー0816(今回販売されている個体)の275Pをル・マンに出場させることにし、しかし登録(書類)上ル・マンを走ったのは「0814のまま」になっていた、というのがコトの真相。

こういった事実が明るみに出ることによって、このフェラーリ275Pは「モータースポーツ史上、もっとも重要な」クルマの一台となることに。

フェラーリ275Pは、フェラーリのホームページによると下記のように説明されています。
エンジンは3.3リッターV12(320馬力)、エンジン搭載位置はミドシップ。
全長は4610ミリ、全幅1675ミリ、全高1055ミリ、車体重量は755キロ。

275 Pは、250 Pから始まるPシリーズの長く、成功に満ちた歴史に1ページを加えたモデルです。数字の275は1気筒あたりの排気量を、Pはプロトタイプレーシングカーを示します。排気量を拡大した目的はパフォーマンスの向上と、長距離耐久レースでの信頼性を確保することにありました。FIAが275 PをGTとしてホモロゲートするのを拒否したのを受けて、このエンジンは250 LMにも搭載されることになりました。レースから得た経験が生産車に活かされていることは言うまでもなく、生産型にもスポーツプロトタイプと同じ排気量のエンジンが用いられています。

 

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