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【動画】みんな大好きホンダNSX。1990-2019年までの変遷、開発秘話も見てみよう

2018/09/05

| ホンダNSXはこう進化してきた |

「ホンダNSXの進化(変遷)」が動画にて公開。
1990年の登場(発表は1989年)から最新の2019年モデルに至るまでが紹介されています。
加えて、それぞれのエンジンスタート時、エンジン回転数を上げた際のエキゾーストサウンドも聴くことが可能。

まずは1990年登場のNSX初期モデル。
これは3リッターV6エンジンを搭載し、当時の自主規制ギリギリの280馬力を発生しています(ATは265馬力)。

1989年というと日産R32スカイラインGT-R、初代マツダ・ロードスター、トヨタ・セルシオが発表された、自動車史に燦然と輝く年でもありますね。

なおホンダNSXは「国産初のスーパーカー」とも言えるクルマで、量産車初のアルミボディ、やはり量産車初のチタン製コンロッドを持つクルマ。

当時使用されたコピーは「our dreams come true.」、「緊張ではない、開放するスポーツだ」となっており、それまでの「スーパーカー=何かを我慢して乗る」という考え方を覆したクルマとしても知られ、フェラーリはじめ多くのメーカーがその認識を新たにせざるを得なかった、と言われています。

| 初代NSXは1990年から2006年まで製造された |

初代ホンダNSXはその製造期間中にいくつかのバリエーションを展開し、その間にも「Ⅰ型(1990-1997)」「Ⅱ型(1997-2001)」「Ⅲ型(2001-2006)」へと順を追って進化。

最初のバリエーションは「NSX TYPE R(タイプR)」で、エンジンは同じC30Aを使用しながらもレーシングカー同様に各部バランス取りを行い、「チャンピオンシップホワイト、赤バッジ、チタン製シフトノブ」というタイプRの方程式を確立したクルマ。

エアコンやオーディオも「レス」仕様となり、重量はマイナス120キロ。
もちろん足回りも固められ、とにかくスパルタンなクルマとしても知られます。
生産台数は483台のみで、非常に希少価値の高いNSXでもありますね。

ホンダNSX「Ⅱ型」はこう変わった

そして「Ⅱ型」となって登場した「NSX S-ZERO」。
当時「タイプRの再来か」と言われたものの、ホンダとしては「S」を「R」の下に位置づけ、明らかな区別を行っています。

エンジンは3リッターから3.2リッターのC30Bへと進化し、日本では「タイプS」も販売(日本だと280馬力のままで、欧米では290-300馬力)。
トランスミッションはこのときにあわせ5MTから6MTへと進化することに。

そして特筆すべきは「NSX ALEX ZANALDI(アレックス・ザナルディ)」。
この「ホンダNSX アレックス・ザナルディ」は、アレックス・ザナルディ氏が当時2年連続でCARTチャンピオンを獲得したことを記念して(エンジンはホンダ)発売された北米専用の特別仕様NSXで、専用のボディカラー「フォーミュラレッド」に加えてBBS製ホイールやチタン製シフトノブ、ブラック内装を持つことが特徴。

生産は51台のみだとされますが、そのうちの17台にはアメリカのホンダディーラーが「スーパーチャージャー」を取り付けて「純正カスタム車」として販売されたようですね。

なお、アレックス・ザナルディ氏はレースで両足を失いながらも特別仕様のレーシングカーで復帰したり、パラリンピックで金メダルを獲得するなど、「不屈の人」として知られます。

一時は自身の境遇を嘆いたこともあったようですが、夫人の支えや、自分よりも苦しい立場にある人の存在を知り、再び立ち上がることを決めたようですね。



NSX「Ⅲ型」では固定式ヘッドライトに

そしてⅢ型となったNSXではヘッドライトがリトラクタブル(ポップアップ)から固定式に。
あわせて前後バンパー形状が変更となっています(エンジンはそれまでと同じC32B)。

北米では、これまでの「クーペ」がこのNSXタルガに置き換えられて販売された模様。

そしてⅢ型でも登場したNSX TYPE R。
ただし名称はNSX タイプRではなく「NSX-R」となり、「エンジンバランス取り、足回りハード化、軽量化」という鉄則は維持されたまま、空力性能が向上(アンダーカバー、リアディフューザー、大型リアウイングが追加)されています。

なお、ホンダはこれまで生産したクルマを動態保存しており、ときおりコンディションチェックのために走行させていますが、その様子も公開済み。

そして2003年には「次期NSX」をイメージした「HSCコンセプト」が発表に。
3.5リッターミドシップ、300馬力というクルマですが、景気悪化を受けて計画が中止されています。

そしてGT選手権参戦のためのホモろロゲーション取得用、「NSX-R GT」。
エンジンはC32Bで出力はNSX-Rと同じですが、重量がさらに31キロも軽量化されています。

大幅にエアロパッケージが変更され、出っ張ったフロントバンパーとサイドステップ、リアディフューザー、リアシュノーケルが特徴的ですが、このシュノーケルはホモロゲーション取得のために装着された「ダミー」とのこと。

現行世代のNSXは大きく進化

そして2016年登場の現行NSX。
これまでの「V6ミドシップ」はそのままに(エンジン形式は異なる)ターボ化され、さらに3モーターによるハイブリッドシステムが与えられることで「4WD化」されています。
重量、価格ともに大きくアップしていますが、そのぶん馬力も「倍」となり、第一級の動力性能を誇すスーパーカー。

初代の「ピュア」さは失われたかもしれませんが、NSXが初代で掲げた「緊張ではない、開放するスポーツ」を現代風に解釈した一台だと考えていて、その意味では、スーパースポーツのあり方を再定義してきたNSXらしいクルマだと考えています。

そして先日発表されたばかりのホンダNSX「2019年モデル」。
内外装の選択肢が増え、ブラックパーツの採用でコントラストがアップし、その存在感がぐっと増していますね。

NSXにはこんなこぼれ話も

なお、ホンダNSXには色々な開発秘話があり、有名なのは「アイルトン・セナが開発に参加した」というもの。
実際にはセナにNSXを一カ月貸与し、鈴鹿を走ってもらってそのコメントを求めたというものですが、その際のセナのコメントは「ヤワ過ぎてこのままではダメ」。
その指摘を受けてボディ剛性が50%向上させられたようですね。

ただ、それでも発売当初のNSXは相当にボディ剛性が低くて、段差や斜めになった道路でのドア開閉を行うと「ドアが閉まらなくなる」ほどボディがよじれたり、というのは実体験として記憶に残るところ。

【まとめ】ペイントやラッピングなどランボルギーニ・ウラカンのカスタムを考えてみた

NSXは上述のとおり「量産車初」のアルミボディ採用車ですが、これは開発担当者が「新幹線に使用される素材から」着想を得て、これを自動車に応用できないかと考えたことが「はじまり」だそう。
ほかにもチタン製コンロッドを初採用した市販車としても知られ、これによって回転数を「700回転」上げることができた、とされています。

それでは動画を見てみよう

こちらがNSXの変遷を動画で示した「Evolution Of The Honda/Acura NSX」。

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