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「おそらく保険ではカバーできない」。顧客のクルマも含まれる、水没したフェラーリの運命は・・・?

| 水没したフェラーリは今後どうなる? |

先日、台風21号による被害でフェラーリ51台が水没するという被害を受けたオートカヴァリーノさんですが、現在電話も不通で、営業停止中、とのこと(画像ともくるまのニュースより。破損した458は台風被害ではなく、サーキットでクラッシュした車両、とのこと)。
記事では、高潮警報が出てから10時間程度はあったこと、直線距離で1.8キロほど離れたポルシェセンター神戸 認定中古車センターさんでは全く被害が出ていなかったことを挙げ、「事前に、もしくは警報が出てからでも六甲アイランドの中央にフェラーリたちを移動させておけば、水没には至らなかったかも」と述べています。
加えて、識者へのインタビューとして「過去、フェラーリの正規ディーラーが、フェラーリを高潮や火災、天災で全損させた例は記憶にない」というコメントも紹介。

保険での損害カバーは難しい

ちなみにオートカヴァリーノさんとポルシェセンター神戸 認定中古車センターさんの位置関係はこんな感じ。
そのほか神戸にはヨットハーバーやその他施設がたくさんあり、報道されていないものの、被害が甚大であった施設も多数ありそうですね。

map

そして記事中でもうひとつ触れているのが「保険」の話。
つまり、水没したフェラーリの損害を保険でカバーできるのかということですが、要約すると下記の通り。

・車両ごとに保険をかけていないと思われ、車両保険でのカバーは難しい
・お客様から預かったフェラーリ、フェラーリ・ジャパンからの広報用貸出車両(488ピスタも)などがあり、個別の対応になる
・お客様加入の保険を使用する場合も出てくる
・どうであれ、51台全部の保険による支払いは難しい

つまりすべてを「保険でカバーするのは難しい」ということですが、これは正直かなり困ったところ。
ユーザーから預かったフェラーリに対しては、たしかにユーザーの保険を適用できるものの、それでも「新車に買い換えられるほど」の保険金がおりるわけではなく、仮におりたとしても、「保険を使用したぶん」次の年からの保険掛け金が上がってしまうことになり、スーパーカーの保険はもともと高額なので、相当な費用負担がユーザーに生じることに。

ferrari (3)

ソニー損保の試算ページによると、仮に20等級に人が保険料20万円(年間)を支払っていたとして、保険を使用した場合、次年度は3等級ダウンとなるので、翌年の支払いは335,000円に。
そしてもとの20等級に戻るには3年かかりますが、335,000円の次は324,000円、その次は314,000円、そして4年目にようやく20等級の20万円に復帰。

つまり(実際はそうではないものの、計算上)3年間は「20万円で済むところを、合計で373,000円も多く」支払う必要となるわけですね。
これが「多少の修理費用であれば、保険を使わないほうがマシ」という理論の根拠となるわけですが、もし今回ユーザーの保険を使用するとなると、新車に入れ替えるための「差額」、本来支払う必要のなかった「373,000円」も補償することになりそうで、とにかくオートカヴァリーノさんの負担は大きいでろう、ということがわかります。



全損となったフェラーリはどうなる?

そして同じく記事では全損となったフェラーリの「今後」についても触れていますが、これも要約すると下記の通り。

・保険適用の場合は、保険会社の下請けに売却
・その場合、部品取りやレストア対象に

保険が適用となると、保険会社はそのフェラーリを回収し、フェラーリの所有権は保険会社に移転しますが、その後フェラーリを保険会社がどうするのかは保険会社の自由。
よって、スクラップにするのか、部品取りにするのか、まとめてどこかへ売却するのか等考えられます。

ただ、海水に浸かってしまった場合、修復は非常に困難で、当然ながら電気系統はすべて使えず、スチールを使用したパーツも腐食するために再利用不可能。
内装のカーペットやレザーも海水を含んでしまうとこれまた復元不可能。
カーボンファイバーや、タイヤ含む樹脂パーツは再利用可能かもしれませんが、取り外して洗浄する手間が必要であり、「むしろ新品よりコストがかかる」パーツとなる可能性も。

ferrari (1)

そう考えると、パーツ取りにするにしても東南アジアや中国、メキシコなど人件費が比較的安い国へと送り、時間をかけてパーツを取り出すことになるのかもしれません。

なお、一部パーツについては「乾かせばいいじゃない」という向きもあるかもしれませんが、水没すると「臭い」が残るのが問題。
真水であっても海水であっても、洪水や高潮に飲まれた場合は「不純物」が入ることになり、いったん浸水すると、乾燥させてもその後にどうしても「臭い」が残って耐え難い悪臭を発する場合がほとんど(ぼくは一度台風でクルマを水没させたことがあり、その後一番困ったのが臭い)。

参考までにですが、映画「インディペンデンス・デイ」にて、ウィル・スミスが捕獲した宇宙人に向かって「臭えんだよ!」と言うシーンがありますが、これは塩湖が干上がった場所で撮影。
ここは常に悪臭漂う地として有名であったそうですが、(その確かな原因はわからないものの)悪臭の原因の一つが海水に含まれていた何らかの成分であるとされ、その悪臭に耐えられなくなったウィル・スミスが台本にはない「臭えんだよ!」と叫んだ、と言われていますね。

とにかく水没すると「乾かせばなんとかなる」という問題ではなく、「再生はパーツ単位でも難しい」「パーツを取り出して再生するほうがコストがかかる」と認識しておいたほうが良さそうです。

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