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ポルシェ「タイカンの初年度分は完売」。ただし販売台数が公表されず、一部地域でしか販売されない謎

2019/01/02

ポルシェ・タイカンはまだまだ謎が多いクルマ。受注の半分はテスラからの乗り換え

ポルシェはすでにブランド初となるEV「タイカン」を発表し、一部の国では受注を開始。

その後「受注は好調」と伝えられていますが、ポルシェ北米CVEO、クラウス・ツェルマー氏によると「北米向けタイカンの初年度モデルは完売した」とのこと。

ポルシェはタイカンの発売について新しく工場を建設し、新規に従業員を雇い入れるなど相当な投資を行なっていますが、そこで皆が思ったのが「もしこれが失敗したら」。

タイカンの成功は予想外だった?

ポルシェはタイカン向けの投資だけではなく、今後の方針を「エレクトリッック」へ向けて大きくシフトさせているので、その最初のモデル「タイカン」がコケてしまうと今後のポルシェの成長計画が全てパーに。

実際にその心配は一般的であったようで、ディーゼル不正事件によって下落したポルシェの株価は(業績の好調に反して)以前の水準まで戻ることはなく、これはつまり「先行き不安」を表しているものだと思われます。

上述のクラウス・ツェルマーCEOによると「タイカンを注文した半数は初めてポルシェを購入する人」で、アウディ、メルセデス・ベンツ、BMWからの乗り換えが多いものの、もっとも多いのはテスラのユーザー。

ただし楽観視はできない

こういったモデルからの乗り換えが多いというところを見るに、タイカンの多くは「法人契約」なのかもしれず、ということはリース契約が数年あって、「初期の需要が落ち着けば、その後は販売が伸び悩む」可能性もありそう。

さらにポルシェはタイカンの受注台数について公開していないので、これが「利益が出るほどの台数なのかどうか」も不明。

つまり初年度は想定外のトラブルも考慮して「少なめ」に目標を見積もっている可能性もあり、ここは判断の難しいところですね。

やはり継続して販売を伸ばすには「個人」需要が必須であり、タイカンをいかに個人へ向けて売ってゆくかが課題となりそうですが、タイカンはサイズがやや(テスラ・モデルSやジャーマンスリーのサルーンに比べると)小さく、いまひとつポジションが半端なようにも思われ、なかなか「どういった個人がこれを購入するのか」の想像がつきにくいのも事実です。

なお、中国や日本などアジアでは未だ受注を受け付けておらず、現在予約を受けているのは北米と欧州の一部。

現在ポルシェにとって最も大きな市場は中国であり、かつもっともエレクトリック化に熱心なのも中国ですが、これはちょっと「謎」な状況でもあります。

ポルシェ・タイカンはその「急速充電」がひとつのウリではあるものの、予約を受けていない国については、まだ充電設備拡充の目処がたっていない、ということなのかもしれませんね。

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