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【動画】あのジウジアーロ親子がスーパーカースタイルのハイパーSUV「カンガルー」を公開!ガルウイング採用、オフロード走行も可能

2019/03/05

4WD、4WS、最低地上高は140ミリから260ミリまで

「イタルデザイン」創設者、ジョルジエット・ジウジアーロ氏とその息子であるファブリッツォ・ジウジアーロ氏とが立ち上げた会社「GFG Style」。

今回そのGFGがジュネーブ・モーターショーに新型コンセプトカー「カンガルー(KANGAROO)」を出展する、と発表。

イタルデザインは1968年に(初代ゴルフのデザインで有名な)ジョルジエット・ジウジアーロ氏によって設立されますが、その後2010年にアウディがその株式を取得し傘下に収めています。
その後ジョルジエット・ジウジアーロ氏は2015年に自身の持つイタルデザインの株式をすべて売却し、現在イタルデザインとは切り離された環境にて(息子とともに活動中。

なお、日本ではイタルデザインよりは「ジウジアーロ」名義の方が有名で、セイコーとのコラボ腕時計のほか、ブリジストンからもジウジアーロデザインの自転車が発売されており、日本車だとスバル・アルシオーネSVXのデザインを行ったことで知られます。

そしてジョルジエット・ジウジアーロ氏はイタルデザインを離れた後、中国企業の依頼によってエレクトリックハイパーカーを発表したこともありますね。

ジウジアーロはクロスオーバースタイルのスーパーカーがお好き?

そんなジウジアーロ親子の発表する「カンガルー」ですが、これはピュアEV、かつ4WDそして4輪操舵。
パっと見た印象だとスーパーカー的ではあるものの、車高が高く「走る道を選ばない」車ということもわかります。

なお、ジョルジエット・ジウジアーロ氏はランボルギーニ・ガヤルドをベースにしたクロスオーバー「パルクール」をデザインしたこともあり、こういった「車高の高いスポーツカー」が好きなのでしょうね。

ボディパネルはすべてカーボンファイバー製で軽量性を追求し(重量の記載はない)、ホイールは22インチ、車高は最低地上高140ミリ、190ミリ、260ミリの三段階に変更が可能。

モーターは2つでトータルの出力は483馬力、一回の充電あたり走行可能距離は450キロ、0−100キロ加速は3.8秒、最高速度は250km/h。

ドアは巨大なディへドラルドア、そしてガルウイングとの組み合わせ。
なお、この開閉方法もジウジアーロが好んで用いる方式で、以前にコンセプトカー「シビラ」にて採用された方法でもありますね。

全体的なスタイルは伝統的なウェッジシェイプで、グリーンハウスはガラスを多用した未来的なもの。
ルーフ後端には太陽電池が見えますね。

リアウインドウは存在せず、車体後方の映像はおそらくルーフトップにあるカメラがその映像を室内に映し出すものと思われます。

なおウインカーはリアグリルに大きく表示されるようですね。

GFGカンガルーには実装可能なプロトタイプが存在

なお、このカンガルーにはランニングプロトタイプが存在。何故かユーチューバーがその様子を収めた動画、「GFG Style Kangaroo 'Hyper-SUV' Concept World Premiere! - Driving on Snow, Overview & More!」が公開済み。

VIA:NM2255 Car HD Videos

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ジウジアーロが退任。保有株式も売却しイタルデザインは100%アウディに

イタルデザインの創始者、ジョルジエット・ジウジアーロが退任。
2010年にイタルデザインが株式90.1%を売却した後もジョルジエット・ジウジアーロは残る9.1%の株式を保有していたのですが、残り全てをアウディに売却して経営および関与から一切手を引くことに。
実際のところ90.1%の株式はアウディグループ内のランボルギーニが保有しているとされますが、残りの株式はアウディ本体が保有するのかランボルギーニが保有することになるのかは不明。

同時に彼の息子、ファブリッツォ・ジウジアーロも役員を退任しており、創業者家族はイタルデザインから離れることになります。

アウディはこれに対し「影響はない」としてさらに250人を雇い入れる意向、とのこと。
退任の理由としては「ジウジアーロの個人的趣味を追求するため」としていますが、今後の活動は不明です。

ジョルジエット・ジウジアーロは近年の工業デザイナーとしてはもっとも優れた人の一人で、VWではゴルフ、フィアット・プント、アウディ80、フィアット・パンダ、アルファロメオ・ブレラ、ロータス・エスプリ、マセラティ・ボーラ等をデザイン。
およそ100もの市販車デザインを行ったとされています。

偉大な工業デザイナー(とくに自動車分野)ではほかにクリス・バングル(かつてBMWに在籍)がいますが、彼も突然退任して以来、何をしているのかは不明。
フィアット・バルケッタ、クーペ・フィアットなど特殊な(突飛な)デザインが得意で、2001年に発表したBMW7シリーズ、初代Z4がもっとも有名ですね。
彼のデザインするトランクリッドは「バングル・バット」とも呼ばれ、自動車デザインにおける「発明」のひとつだとぼくは考えています。

クリス・バングル氏においては退任後にどこかへ電撃移籍するのではないかと考えていましたが、現在は自動車とのかかわりは無い様子。
先日、VWではアウディグループの主力デザイナーであるルク・ドンカーヴォルケがヒュンダイに移籍するという事件もありましたが、今後ジョルジェット・ジウジアーロ氏がどうするのか(ライバルもしくは中国や韓国メーカーに引きぬかれたのではないか)というのは注視したいところ。

やはり創造力は止まらない?ジウジアーロが新デザイン事務所設立へ

7月に自身と家族が所有するイタルデザインの株をVWアウディグループに売却し、イタルデザインの業務から完全に身を引いたジウジアーロですが、彼の息子ファブリッツォと新たなデザイン事務所設立を計画している模様。

そしてこれも予想できた事態ですが、中国もしくは韓国の自動車メーカーと新会社設立について交渉を行っているようです。
ジウジアーロのような創造力豊かな人にとって年齢は無関係のようで、本人自身も「まだまだ引退するには若すぎる」と語っており、新会社設立には意欲を見せている、とのこと。

ジウジアーロは自身の会社を売却したことで巨額の富を得たことになりますが、さらに今回は中国もしくは韓国の会社から出資を受けることで大きな財産を築くことになりそうですね。


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