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【動画】BMW「なぜ7シリーズのキドニーグリルが大きのかって?それにはこういったワケがある」デザイナーが語ったその理由に納得

2019/03/11

意外や機能的なメリットが大きかった

最近何かと話題の、「BMWの巨大なキドニーグリル」。
7シリーズやX7など、上位モデルになればなるほど「巨大」なグリルが与えられ、これについてはほぼ「なんで?」という声、そして批判が大多数のようですね。

ただ、BMWとしてはこういった批判は想定済みだと思われ、今回BMWのデザイナー、アレクセイ・キーザ氏が「なぜ最近のBMWに採用されるキドニーグリルはこんなにデカいのか」について触れています。

「大きな車には大きなキドニーグリル」

アレクセイ・キーザ氏によると、「7シリーズのキドニーグリルが大きいのは、他のBMW各モデルとの関係性を考慮した」ため。
これはどういうことかというと、「大きなモデルほど大きなキドニーグリル」を持たせることで、各モデル間の差異を明確にする、という意図のようです。

実際に、最近発表された3シリーズはそこまで大きなキドニーグリルを持たず、まだ「常識的な」サイズ。

5シリーズは発表が少し前なので現在のBMWが採用するデザインポリシーに合致していないとしても、7シリーズになるとこう。
新型7シリーズは「フェイスリフト」版となりますが、わざわざフロントフードを新設計してまで「キドニーグリルの位置を5センチ高くし、40%面積を拡大した」という力の入れようです。

クルマは「そのクルマ単体で」見たときにそのサイズ感がわかりにくかったり、クラスがわかりにくいというところがあるかもしれませんが、BMWのこの手法だと「そのクルマ単体で見ても」このクルマは上位にあるんだな、ということがわかりそう。

なお、BMWは現在ロールスロイスを傘下に収めていて、そのロールスロイスはパルテノン神殿をモチーフにしたという巨大なグリルを持っており、そしてそのグリルは現在はロールスロイスの象徴とも言えるものにまで成長していて、BMWはこれを参考にしたのかもしれませんね。

フロントグリルの巨大化には機能的な理由もある

加えてアレクセイ・キーザ氏は「フロントグリルを大きくする理由」として”機能”を掲げています。

フロントグリルを大きくすると、そこから取り込めるエアの量が増えるため(不要なときにはシャッターを閉じることもできる)、バンパー下側にダクトを設けなくても良くなるということを述べていますが、これによってバンパーのロア部分のデザインについて自由度が増し、新型7シリーズのように、(ボディカラー同色の)エアカーテンを設けるなど、エアロダイナミクスの向上が図れる、とのこと。

冷却をフロントグリルに集約することでラジエターを分散させる必要もなく、それによる軽量化や効率化も図れそうで、たしかにこれは「一理」あります。

ただ、同じ最新モデルでも「8シリーズ」はクーペのトップレンジである割にキドニーグリルは大きくなく、バンパーの下側にグリルも追加。
おそらくこれは「スポーツモデル」ということでエンジンの発熱が大きくキドニーグリルから取り込んだエアだけでは冷却が追いつかないこと、そしてそのクルマの性格を考えると口をガバっと開けていたほうが格好良いこと、そして何より「デザイン上、大きなキドニーグリルとスポーツ性が相容れない」ということなのかもしれません。

ちなみに、マツダも最新モデルではフロントグリルを拡大してフロントバンパー下部にダクトを設けない方向性に動いていますが(最新モデルのマツダ3=アクセラではそれが顕著)、そのほかアテンザはマイナーチェンジで「この方向」へとデザインがシフトしており、これも機能面で「BMWと同様の考え方」を採用したものかもしれませんね。

VIA:BMWBLOG

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