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ジャガー「我々は迷っている。次期F-Typeをフルエレクトリックにシフトさせるか、ガソリンのままとするか。だが、残された時間はもう少ない」

2019/04/07

どちらにしてもメリットとデメリットがある

ジャガーが次期F-Typeについて「エレクトリックへの道を歩むか」「エレクトリック化の前の”最後の”ガソリンエンジン搭載スポーツカーとするか」という選択を迫られている模様。

これはジャガーのデザイナー、イアン・カラム氏が英国Autocarに語った内容として報道されており、「現行ジャガーF-Typeはまだ3年のライフがある」としながら、「我々はすぐにでも次期Fタイプの開発にかからねばならない。しかし、ガソリンエンジンを選択するか、エレクトリックへと移行するかは悩ましい選択だ。ただ、私にとってはエレクトリック化のほうが興味はある」。

ジャガーには悩んでいる時間が残されていない

実際のところ、直近でのジャガーのコメントであっても「エレクトリック」「ガソリン」両方が次期Fタイプの候補として挙がっていることがわかりますが、「エレクトリック」へイアン・カラム氏の興味を向けたのは「I-PACE」のパフォーマンスの高さだとも言われます。

一方、ガソリンエンジン案も残っていて、エレクトリック化に比べて開発が容易であることがこちらのメリット。

現在のところ現行ジャガーF-Typeのセールスは芳しくなく、ジャガーとしてはこれまでも次期F-Typeにつき「ミドシップ化」「2+2化」など様々な案を出しているものの、なかなか決定打はなく、今に至るまでずっと悩んでいるということに。

ジャガーがF-Typeをエレクトリック化した場合は?

そしてイアン・カラム氏は「エレクトリック化」によってスポーツカーの楽しさが損なわれるものではないと考えていて、V8エンジンに勝るとも劣らないドライビングプレジャーを提供できると主張しています。

さらにはエレクトリック化のほうが「チャレンジング」であり、ガソリンエンジン採用よりも「ライバルに対して優位性を発揮しやすく」販売を回復できると考えている模様。

たしかにこれは一理あって、ほかメーカーが「ガソリン」にこだわっている間に一気にエレクトリックへと向かったほうがアドバンテージを築きやすく、かつジャガーはI-PACEも持つため、ブランディング的観点からも有効。

かつ、I-PACEのコンポーネントを部分的にでも流用できるので、新規にエレクトリックスポーツを開発するよりは「割安に」開発・製造できるわけですね(このあたりはほかメーカーより優位な状況にある)。

ただ、現時点では「どうやっても」同じ性能を持たせた場合、エレクトリックカーがガソリン車の価格を下回るどころか同等の価格設定にすることも難しく、となるとエレクトリックF-Typeはとんでもなく割高なクルマとなる可能性も(次期F-Typeの登場が4年後だとしても)。

そして、多くのエンスージアストが「エレクトリックカーは楽しくない」と認識している中でエレクトリックスポーツへとシフトするのはかなり危険なんじゃないかとも思えます。

次期F-Typeがガソリンエンジンのままだと?

逆にガソリンエンジンを使用して次期F-Typeを作る場合、これは今までどおり「優位性を発揮できない」可能性が大。

ジャガーがほかのスポーツカーメーカーを超える性能を次期F-Typeに与えることは難しく、となると現行モデルと同じくポルシェに対抗できないままに終わりそう。

ただ、次期F-Typeをひとまずガソリンエンジンにしておいて、エレクトリック技術の発展と成熟を待ちながら「機が熟すのを待つ」というのはアリだと考えていて、言うなればフェラーリが「F8トリブート」で採用したような戦略ですね。

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