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GM「コルベットは若者にウケるはずだ。美しく、高い性能を持ち、手が届く価格であれば必ず売れる」。実際に(若者に)売れるかどうかを考えてみた

2019/08/04

| 若者の「スポーツカー離れ」はもはやどうしようもない |

新型シボレー・コルベットの反響は「予想外に」大きく、そしてそのほとんどは好意的なものが多いように思います。
こんなことなら、シボレーはもっと早くコルベットをミドシップ化したほうが良かったんじゃないかと考えてしまうほど。

なお、コルベットはミドシップ化の話が出てから実際に(今回ようやく)ミドシップ化されるまでに60年という期間を要していますが、ミドシップ化された「初代」つまり今回のC8コルベットが話題になるのは当然として、正念場はこれからどうコルベットが進化するか、ということなのかもしれませんね。

シボレーは新型コルベットに対して自信満々

そしてシボレーは新型C8コルベットに対して大きな自信を見せていて、今回はWards Autoに対し、GMのCEO、マーク・ロイス氏が「新型コルベットは旧来の顧客から新規客まで、そして高い年齢層にだけではなく若年層にもアピールできる」とコメント。

マーク・ロイスCEOは「素晴らしいクルマ、たとえば美しく、高いパフォーマンスを持ち、そして購入可能なクルマを作りさえすれば、誰もが購入しようと考える」とも語っており、まさに新型コルベットはそれを実行したクルマだということになりそうです。

実際のところ今後1年の生産台数分の受注を集めており、つまりは今注文しても「納車1年待ち」という状況が発生しているということに。

コルベットの顧客は「ベビーブーマー」

日本ではコルベットの客層というと「アメ車好き」というイメージが先行するものの、アメリカだとそのメインは「ベビーブーマー」だそうで、これは第二次大戦終了後、復員兵が家庭を持って出産ラッシュを迎えた時代(1946-1964年あたり)に生まれた人々。

そして、その世代が大人になりはじめた1960年代~1970年代にかけてコルベット販売が急激に伸び、1977年に42,571台を記録したのがピークだそう。

そして、その頃のコルベットオーナーが「現代までコルベットを乗り継いでいる」という例が多く見られ、そういった世代がコルベットの主要オーナーだとされています(よって、メインオーナーの年齢層は60代以上だとも考えられる)。

若い世代はスポーツカーに興味はない

そして日本と同じく、米国でも若者のクルマ離れが進んでおり、とくに「スポーツカー離れ」はとくに深刻。
クルマを購入する場合でもクロスオーバーやSUVを選ぶことが多く、はなからスポーツカーの購入は検討されていないようですね。

こういった事情のなか、マーク・ロイス氏が言うように「いいクルマを作れば売れる」のかどうかはまだ立証されておらず、しばらく動向を見る必要があるのかもしれません。

なお、「クルマ離れ」については”環境意識の高さ”が起因しているとも思われ、環境負荷が高いとされるモノを購入したり、環境に負荷をかける行為を敬遠するのが現代の若者の傾向の一つだともされています。

「ヴィーガン」の一般化が環境負荷を再考させる

とくにアメリカは「極端な例」が多数登場することが多く、たとえば今だと「ヴィーガン」が大きな流行となっており、動物由来の食材を摂らない若者が増えている、とも。

これにはハリウッドセレブや有名スポーツ選手、カリスマ性のあるビジネスリーダーが「ヴィーガンに転向」していることが大きく関係しているようですが(ルイス・ハミルトンもヴィーガンへと移行する意思を示している)、ヴィーガンがコルベットを選ぶとは考えにくく、現在の流れだと「新型コルベットが若者に訴求する」のはちょっと難しいのかもしれませんね。

ぼく的なイメージとしては、「ハリウッドセレブ=リッチなカーライフ」というものがあり、たしかに彼ら彼女らのインスタグラムを見ると高級車や高級スポーツカーが多数登場。
しかし、現代の若者は、そういった「セレブのカーライフ」にはあまり興味がないように思えます。

ただ、それは「高級車は金額的に手が届かない」ためで、よって「すぐに真似できる」ヴィーガンスタイルを取り入れている可能性も。

その意味では、著名人が「まだ若者に手が届きやすい」価格のコルベットにバンバン乗ってインスタグラムにアップすれば、それを真似しようとする人が増えるのかもしれません。

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