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【動画】ついにロータリーエンジン復活!発電機としてREエンジンを積むマツダの新型EVプロトタイプ、「e-TPV」が公開に

2019/09/06

| ノルウェーにて試乗会が開催され、その情報が解禁に |

マツダはEVを発売すると以前よりコメントしていますが、今回はそのコンセプトモデルとなる「e-TPV(Electric Technology Prove-Out Vehicle=エレクトリックテクノロジー・プルーブアウトビークル)」を公開。
文字どおりに捉えると「エレクトリック技術を証明するクルマ」ということになりますね。

なお、外観はCX-30のマットブラックのカモフラージュを施したもので、サイドにグロスブラックを使用した文字にて「MAZDA e-TPV」、そして数字。
マツダはプロトタイプにおいて「マットブラックとグロスブラック」とをあわせて使用する傾向があり、そして同時にナンバリングも行うことが多いようです(”2”とあればプロトタイプの2号車)。

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マツダ初のEVはプラットフォーム新設計

この”マツダ初”EVについて、プラットフォームは完全新設計。
つまり、既存のガソリン/ディーゼルエンジン用のプラットフォームをEV向けに転用したのではないということで、マツダによるとマツダ3やCX-30よりも先に開発が進められていたものだそう。
むしろ、ここからマツダ3、CX-30へと派生していったようですね。

このプロトタイプにはいくつかあるようですが、ひとつは143PSのエレクトリックモーターを積んだもの。
バッテリーは35.5kWhのリチウムイオンで、これは日産リーフ(40KWh)に近い容量です。
マツダからは走行可能距離について発表はなく、日産リーフがWLTCモードで322kmということを考えると、このマツダ製EVは「300キロくらい」が一回の充電あたりの航続可能距離ということになりそうです。

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EV、かつクロスオーバーということで、ドライバビリティを云々するクルマではないものの、テスターが試乗したところでは「マツダ3のフィーリングに近い」とのこと。

フロア構造を見るに、バッテリーは「床下に敷き詰められる」ことになり、これが低重心を生み出し、SUV形状ながらも優れた安定感を演出しているのかもしれません。

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もちろんEVならではのスムーズな乗り心地を持っているそうですが、テスターは「4気筒エンジンのフェイクサウンドを、車内のスピーカーを通じて流している」ともレポートしており、ここは他メーカーと同様の対応ですね。

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なお、ぼくはこの「フェイクサウンド」についてはちょっと疑問があり、EVなのにガソリン車のサウンドを流すというのは「結局EVはガソリン車に対してコンプレックスがあって、それを乗り越えることができない」ということを自ら見せつけているようなものだ、とも感じています。

であれば、購入時はガソリン車の「倍」、売るときはガソリン車の「半額」になってしまうEVを購入する意味は薄く、いったいなんのためにEVを購入するのか、ということにもなりかねません(環境のため、としか言いようがない)。

ただ、ぼくはEVを否定しているわけではなく(実際にBMW i3に数年乗ったので)、EVはガソリン車の幻影にとらわれず、EVならではの新しい価値観を示し、EVならではの道を進むべきだ、と考えているわけですね。

ちなみにマツダのEVですが、マツダはトヨタの手を借りずに「自社開発」を行っています。
2016年辺りには「トヨタの技術を使用する」とコメントしていたものの、2018年には「トヨタとは違う」「独自開発」ということをしきりにアピールし、方向を転換を行うことに。

実際のところ、トヨタが先日発表した「EV共同開発」パートナーにはSUBARU、スズキ、ダイハツの名はあれどもマツダの名はなく、なぜ、そしてどこでマツダとトヨタは袂を分かったのかは謎な部分。

ロータリーエンジン、ついに復活

それはともかく、今回のトピックとしては、なんとロータリーエンジンが復活すること。
もちろん、マツダがかねてより公表している通り、ロータリーエンジンを主動力源とするわけではなく、あくまでも動力源はエレクトリックモーターで、ロータリーエンジンはそのための電力を”発電”するレンジエクステンダーとしての採用です。 ※ロータリーエンジンは一切、直接の駆動には関係しない

動画を見るとロータリーエンジンはフロントに搭載されているようで、エキゾーストパイプはフロントタイヤ脇から排気を行う構造(ただしマフラーエンドは見えない。画像赤丸の部分)。
残念ながら今回はロータリエンジン搭載モデルについてはスケルトンモデルの展示のみにとどまっていて、実際に走行できる個体はなかったようですね。

なお、こういったレンジエクステンダーが用意されるということは、つまり「バッテリーのみでの走行可能距離は長くない」ということだと思われます。

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こちらは走行可能なマツダe-TPVのエンジンルーム。
向かって左に見えるのはモーターとコントロールユニット、そして右側には空間がありますが(赤い丸で囲んだ部分)、ここにロータリーエンジンが収まる模様(上の画像とは別のプロトタイプであり、こちらにはロータリーエンジンが積まれていない)。

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EVとしての設計を持ちながらも、マツダ3やCX-30に転用されていることでもわかるとおり、「ガソリン/ディーゼルエンジン対応」のレイアウトを持ち、基本的には「FF」ということになりそうですね。

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なお、インテリアについては未完成の部分が多く、メーターはじめシフトレバーなどが新しくなるものの、そのほかは「暫定」にとどまる模様。

より市販モデルに近いプロトタイプは、秋に開催される東京モーターショーにて展示されるのことなので、それまで詳細は「しばしお預け」なのかもしれません。

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それでは動画を見てみよう

こちらがノルウェーはオスロにて開催されたマツダe-TPVの試乗会での動画。

VIA: Chasing Cars, LOVECARS!TV!

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