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【動画】販売好調のトヨタRAV4がエルクテストにて失敗。”危険な動き”と判断されるもトヨタは反論

2019/09/28

| 実際にこういったシーンに遭遇することは少ないと思われるので問題はなさそう |

日本市場のみならず世界にて大人気のトヨタRAV4。
最近発売された新型車では異例の高セールスを誇り、発売から数ヶ月経過してもそのランキングは失速するどころか、ぐんぐん順位をあげている状態です。

そして今回、Teknikens VarldがトヨタRAV4のムーステストを公開し、その結果は「危険な動きをする」。
つまりテストに失敗したということになりますが、今回トヨタはこの結果に反論しています。

ムーステスト(エルクテスト)とは?

「ムース・テスト(エルクテストとも言われる)」とは聞き慣れない言葉ではあるものの、欧州においては一般的なテストで、クルマの性能を図る重要な指標の一つ。
「ムース=MOOSE(エルクと表現される場合もある)」とはヘラジカを指し、道路を走行中にこのヘラジカが飛び出してきたときに急ハンドルで”避けることができるか”を試すものです。

欧州では鹿が道路に飛び出してくることも珍しくはなく、ヘラジカは大きなものだと体重が800キロを越えるとされ、もし衝突してしまうとクルマは甚大な被害を負うどころか、崖下に転落したり、他のクルマに衝突したりという二次的被害も。

よって欧州では(ヘラジカの飛び出し対策を行うとともに)このムーステストを重要視することも多く、過去にはメディアのテストによって「危険」を判断されたクルマ(メルセデス・ベンツAクラス)がリコールを届け出たことも。

このムーステストにおいては、パイロンを立てて左右にスラロームする形で走行し、その際の安定性や挙動を見ることになり、時速77キロで走行するのが一般的だとされています。
実際に山道を走っていてヘラジカがイキナリ出てくるとブレーキを踏んでも接触を避けることはできず、ハンドル操作によって回避することになるかと思いますが、その場合「一方向にだけ」回避したままだとそのまま崖をまっさかさまということにもなりかねず、車線に「復帰」することも考えてのスラロームということになるわけですね。

トヨタRAV4は時速68キロで「回避不可能」

そして今回のテストでは、ガソリンモデル、ハイブリッド共にメーカー指定ギリギリの最大重量を積んで走っており、時速68キロの時点でタイヤが浮いてコントロールに支障をきたすことが判明(たしかに動画を見てもちょっと危ない)。
テスターによると、「エレクトリック・スタビリティコントロールの介入が著しく遅い」ということですが、2007年にトヨタ・ハイラックスが同じムーステストにて「(スタビリティコントロールOFF、時速57キロで)あわや転倒」しかけたことも指摘しています。

なお、この2007年のテストの結果を受け、トヨタはハイラックスのタイヤを(グリップ改善のために)太いものへと変更していますが、それだけ民間のテストは「無視できない」ということになりますね。

トヨタはRAVについて「問題ない」

そして今回のテストを受け、トヨタ下記のように回答。
「顧客の安全は我々のトッププライオリティだ。よって開発段階から厳しく安全性を追求しており、すべての国における基準を満たしている。さらに、2016年以降はその基準をアップデートし、RAV4の開発段階においてもISO3888-2基準をパスしている」。
つまりはRAV4の性能に問題はなく、安心して乗っていいということになりそうですが、トヨタがこういった回答を行うということは、テスト結果に対し、自動車メーカーはなんらかのアクションを起こす必要があり、おそらくは無視すると評価を下げたり、責任を追求されるということなのでしょうね。

あわせて読みたい、エルクテスト関連投稿

そのほかにも様々なモデルのエルクテストが行われ、動画公開されているものの、やはり重心の低いスポーツカーが有利なのは間違いなさそう。
こういった動画を見ると、クルマにとって「重心」が非常に重要であるということがわかりますが、最近では重心の高さをカバーするために「トルクベクタリング」「アダプティブサスペンション」を装備するクルマも多数あり、旧来の概念では自動車を測れなくなってきているということも理解できますね。

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