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ポルシェの空冷バブルも崩壊か!? かつて2億円を記録した911GT2(993)の予想落札価格が1億円として競売に出される

2020/03/26

| 993型911GT2は「もっとも高価なポルシェ」の代表格だったが |

RMサザビーズによるオンラインオークションサイトにポルシェ911GT2(993世代)が登場。
予想落札価格は95万ドルから110万ドルだと表示されており、つまりは最高で1億2000万円ということですが、これはピークの「2億円」という相場からすると半分ほどとなっていて、コロナウイルスの影響なのか、はたまたポルシェの空冷モデル相場の崩壊なのかは不明です(それでも1億円)。

993世代の911GT2RSは文字通り「GT2クラス」で戦うために投入されたホモロゲーションモデルであり、総生産台数は163台、そのうち「ストリート」仕様は57台のみ。

生産わずか57台、ポルシェ911GT2(993)が競売に。最高で1億7000万円を超える予想落札価格

911GT2のベースは「911ターボ」

993型911GT2のベースには当時の911ターボが使用されていて、しかし駆動方式は(レギュレーションによって)4WDから2WDへと改められ、エンジンは3.6リッターツインターボ(ストリート仕様は430馬力)、0-100km/h加速は4.0秒、最高速度は305km/h。

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外観上の特徴はリベット留めの前後オーバーフェンダー(近年のポルシェのイメージからすると信じられないが、当然これが純正)、巨大なリアウイング。

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ホイールは18インチ(ディスク部分はマグネシウム製)が採用に。

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この個体のボディカラーは「ポーラシルバー」で、993世代では比較的メジャーだったボディカラーです。

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フロントバンパーやフェンダー、フード、ミラーにはプロテクションフィルム施工済みだそう。

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ステッカーを見て分かる通り、かつて日本のオーナーが所有していた個体で(数年前にアメリカへと輸入されている)、ディレクションによってメンテナンスされていたようです。

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993は「空冷最後」の911として非常に高い人気を誇りますが、その中で人気、実力とも「頂点」にあるのがGT2。

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なお、空冷世代の911が持つデザインは最新モデルの992にも反映されていますね。

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ちなみに池沢早人師氏も過去に(F40からの乗り換えで)911GT2を所有していたことで知られますが、同氏の911GT2は未組立のホワイトボディ段階からロールケージを組んだ特別製。
室内後半の内張りを省略し、パワーウインドウもないスパルタンな仕様であったものの、非常に乗りやすかった、とも語っています。
唯一困ったのは「5点式ハーネスを装着して乗車すると、高速道路等の入り口で、発券機からチケットを取ることができない」というものだったそうで、これもETCのない時代ならではのエピソードだと言えそう(by GENROQ)。

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用意されたトランスミッションはもちろん6速MTのみ。

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この個体について、オプションとしてエアコン、パワーウインドウ、エアバッグ、ティンテッドガラスが装着されています。
バケットシートはセンターがグレー、サイドはブラックレザー。

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ペダルはアイコード(旧アイメック)っぽい製品が装着済み。

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冒頭で述べたように相場が下がってしまった911GT2ですが、911Rのように、このまま「落ち着く」のか、コロナ禍が過ぎ去ってしまえばまたもとどおり、もしくはそれ以上に高騰することになるのかは不明。
こればかりは成り行きを見守るしかなさそうですね。

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