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ホンダ・フィット開発主任が”タイプR”の可能性を認める?「今は計画が存在しないが、何事も可能だ」

2020/04/03

| 「買いやすい価格」のフィット・タイプRは日本だけではなく欧州や東南アジアでも需要があると思う |

新型ホンダ・フィットの開発責任者、田中健樹氏が英国オートカーに語ったところでは、「現在、シビック以外のタイプRについて具体的なプランはないが、”どのような可能性も残されている”」。※画像はX-Tomi Designによるレンダリング

つまりは新型フィットのタイプR発売の可能性もゼロではない、ということになりそうです。

なお、「タイプR」に対する考え方はホンダ内部でも割れているようで、シビック・タイプRのプロダクトマネージャーによれば、「タイプRの”R”はレーシングを意味しており、レースに出ることができるようなクルマでなければその名にふさわしくなく、現在のホンダにおけるラインアップでは、シビック以外にその資格はない」とのこと。

一方でホンダeのアシスタント・プロジェクト・マネージャーによると「ホンダeにもタイプRはありうる」。

その意図としては、「タイプRはホンダの資産であり、できるだけ多くのモデルに設定して活用すべき」というもの。

さらに、ホンダeはタイプRにふさわしいだけのポテンシャルを持っている、とも述べています。

ホンダは「タイプR」を活かしきれていない?

要は「タイプRを大事に扱うか」「セールス重視でタイプRのハードルを下げるか」ということで揺れているということになりそうですが、どちらの言い分にも一理あり、なんとも言えない、とぼくは考えています。

たしかにタイプRは特別ではありますが、販売面を考慮すれば、ほかモデルにタイプRを設定したほうがいいのかもしれません。

たとえばBMW「M」はもともとレース直結ブランドとして誕生していますが、現在は「ハイパフォーマンスブランド」という位置づけとなっていて、セダンやSUVにも設定され、通常ラインアップにも「M Sport」なる、Mの名を利用した「スポーティーな外観を持つ」モデルも存在します。

一部では「Mモデルを乱発しすぎ」という見方もあるものの、実際のところ販売は非常に好調で、2019年には「AMGを抜いて、そのセグメントでトップに立った」とも。

つまり、どれがどう言おうと実績が上がっていて、しかも「M」モデルは利益が厚いためにBMWを潤している、ということになりそう。

なお、これはメルセデス・ベンツ「AMG」、アウディ「S/RS」、ポルシェ「GT」も同様であり、いずれもハイパフォーマンスブランドをうまく活用して利益をあげているように見えますが、日本の自動車メーカーはこういった手法があまり上手ではなく、ル・マンで優勝したトヨタですら「Gazoo Racing」を活用できていないという印象があり、それはスバル「STI」やホンダ「タイプR」についても同様です。

おそらくは典型的な日本の自動車メーカー的考え方として、「タイプRとは、こうでなくては”ならない”」という固定概念に囚われてしまって前に進めないのかもしれませんが、スバルの例のように、「軽自動車(スバル360)で成功したのだから、軽自動車は外せない」として前に進めず、しかし軽自動車をやめてしまった途端に大きく飛躍できたという例もあり、大事だと思っているものが「実は大事ではない」のかも。

そう考えると、ホンダも「タイプRはサーキットに直結したモデルでないと名乗るべきではない」という制限を外してしまい、もっと気楽に考えれば大きな飛躍が待っているのかもしれない、と考えたりします。

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