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BMW i3代替車考察、レンジローバー・イヴォーク/レクサスNX編

2016/01/14

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さて、BMW i3の代替としてほかに有力なのがレンジローバー・イヴォークとレクサスNX。
これらは価格帯や性格、車格が似ているという点で、あわせて考えてみたいと思います。

両者の性能や機能的な部分については以前に比較検討しており、今回は価格や装備などについて考えてみます。

なおぼくはコンパクトカーも好きですがSUVも大好きで、加えて冬季には凍結や積雪がある地域に住んでいる、ということもSUVを積極的に選ぶ理由に。

まずはレンジローバー・イヴォーク。
しばらく前まで乗っていた車ですが、(ポルシェ・ボクスターへの乗り換えを機に)売却したことを後悔している車の一台でもあり、ぜひもう一度乗りたいと考える車でもありますね。
現在ちょうどフェイスリフトされたばかりで、時期的にはちょうど良いといえるでしょう。

グレードは5ドアのスタンダードモデルであるSE、496万円。
ぼくが購入した時に比べて50万円ほど値上がりしていますが、あれからエンジン、トランスミッション、4WDシステムとドライブトレーンが一新されており、むしろ値上げ幅は小さいとも考えています。

まずオプションとしてはホイール(スタイル706/18インチ)123,000円、ボディカラーはフジ・ホワイト、ルーフはサントリーニ・ブラック(77,000円)、プライバシーガラス62,000円、シートヒーター57,000円、フロント・フォグランプ30,000円、DVDナビゲーション103,000円。

これで合計5,412,000円ですね。
ほかに必要なのはホイールペイント150,000円、ワイドミラー40,000円、レーダー探知機+ドライブレコーダー移設30,000円くらい。
これに諸費用をあわせると600万円弱という数字に。

ソナーやバックカメラなど基本装備が充実しており、標準でも内装のLEDライティングがありシートの表皮やクッションも素晴らしいと言えます(よってレザーシートなどは考えていない)。
ダッシュボードの張り材もPVCながらステッチが入るなど「英国」を感じさせる車であり、「シックな高級さ」を備えています。
正直なところこれで不満など出ようがないというほどの装備や質感を持つ車ですね。

ドライブトレーン等に関してはジャガー・ランドローバーによる新設計の2リッターターボエンジンを搭載し4輪トルクベクタリング(内輪にブレーキをかけるタイプではなくアクティブに全部のタイヤにトルクを配分)、9速ATなど、およそ最高レベルと言える技術が反映されています。

次いでレクサスNX。
購入するのであれば300h Iパッケージで532万円。
ベース車価格ではイヴォーク比+36万円ですね。
装備としてはイヴォークとドッコイかレクサスのほうが少し上(見方による)。
ヒルホールドアシスト、カメラ(サイド、バックモニター)などは両車とも標準で、レクサスではこれにシートヒーター、カーナビ、電動シートが付属(レンジローバーでは選べない、レクサス得意のテレマティクスサービスもある)。
これらをイヴォークで選ぶことを考えると価格差は自動的に埋まるとも考えられます。
内装の素材やライティング関係もほぼ変わりなく、両者ともLEDを多用していますね。

ざっとオンラインシミュレーションを使用してみますが、ボディカラーはソニッククォーツ(0円)、18インチホイール32,400円、クリアランスソナー43,200円で、合計5,395,600円。奇しくもイヴォークと同じ装備にしてゆくとイヴォークとほぼ同じ額になる、ということに。
イヴォークと異なるのはエコカー現在と自動車グリーン税制で、取得税と重量税がゼロになるので、これで20万円ほど差がつく計算に。
後付するものもイヴォークと同じなので、合計で580万円ほど。

ボディサイズはイヴォークが4355/1900/1635ミリ、重量1790キロ。
レクサスNXは4630/1845/1645ミリ、重量1850キロ。
イヴォークのほうがやや短く、広く、低いスタイリング。重量は60キロ軽いですが、レクサス300hはハイブリッドシステムを積んでおり単純比較はできないところ。

けっこう違うのが最低地上高で、レクサスNXは170ミリ、イヴォークは210ミリ。
つまりイヴォークのほうが車高が低いのに最低地上高が高いということです。
これはイヴォークはオフローダーであるのに対し、レクサスNXは乗用車のプラットフォームを使用して「車高を上げているだけ」ということをそのまま表すわけですね。
ただ、オフロードを走らなければさほど大きない影響はなく、性能よりもスタイリングのほうに大きく関係すると言って良いでしょう(レクサスNXのほうが”分厚い”ということ)。

さらにはイヴォークのほうがタイヤが4隅に出ており、「大きなタイヤの上に小さなボディが載っている」印象が強く、四肢で踏ん張っている印象を強く感じます。
タイヤサイズは18インチ比だとイヴォークが235幅、NXが225幅となり、イヴォークのほうが1センチ広くなっていますね。

出力はイヴォークが240馬力、レクサスNXはエンジン152+フロントモーター143+リアモーター68馬力=363馬力。
両者運転した結果、数字ほどの差はありませんがレクサスNXのほうが明らかに加速に優れるのは間違いありません。

燃費はレクサスNXがリッター19.8キロ、イヴォークが10.7キロ。
これはさすがにかなり変わる部分ですが、実燃費だとここまで差は開かないと考えられます。

イヴォークは走行性能を重視している車であり、レクサスは安全性や快適性を重要視している車、というのが大きな違いだというのがぼくの認識。

乗り心地については両者「良い」ことに違いはないのですが、イヴォークはシャシーとサスペンションなど車の基本性能で乗り心地の良さを実現しているのに対し、レクサスNXはシートの柔らかさで乗り心地の良さを出しているという印象。
このあたり、やはり乗用車のプラットフォームを使用したレクサスNXはその車重をしっかり受け止めることができていない感はありますね。

正直なところよく似たように見える両者でも性格や生い立ちがかなり異なり、甲乙つけがたいところ。

内装においては両者とも質感が高く装備も充実していますが、イヴォークは英国的伝統を持つシックさ、レクサスNXはアニメやテクノロジーなど近年の日本に代表される独特のサブカル的デザインすら感じさせる先進性があります。

イヴォークはスタイリッシュで走行性能に優れ、レクサスNXは別の方向性での高いデザイン性を持っており、快適装備が充実。
ランニングコストは明らかにNXのほうが安く、おそらくリセールは両者とも同じくらい。

ただしイヴォークのほうが車両本体価格が低いために中古相場もそこに引っ張られる可能性があり(購入金額に占める車両本体価格の割合が低い=買取が低い可能性)、若干ながらレクサスNXのほうがリセールは有利かもしれません。

ブランド性で言えば正直同じようなもので、人によってとらえ方が違うところ。
ある程度の年齢で車好きであればレンジローバーに軍配を上げるでしょうし、一般的に考えるとレクサスのほうがブランド性や知名度が高いと言えるでしょうね。

アフターサービスについてはレンジローバーの場合は「ディーラしだい」なのでなんとも言えないところ(レクサスはまず安定している)。
ですが、一般的に考えてまずレクサスのほうが対応が良いでしょうね。
ただレクサスは優れた接客ながらも杓子定規なところもあり、反面ランドローバーのディーラーのほうが融通が利くところもあるかもしれず、これは購入するディーラーを訪問して判断するしかなさそうです。

あとは下取り含めて同金額に差が出るかというところですが、これも時期が来れば実際に動いてみようと思います。

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