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■TEST DRIVE(色々な車の試乗記)

トヨタC-HRに試乗。世界基準の走行性+日本車ならではの先進性を持つ魅力的な一台

2017/01/21

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さて、トヨタC-HRに試乗。
トヨタC-HRは大きく分けると「ガソリン(T)」「ハイブリッド(S/G)」があり、ガソリンは4WD、ハイブリッドはFFという構成(ハイブリッド4WDがあればベストなのですが)。
上級グレードは「G」となり、ガソリンだと”GーT”、ハイブリッドだと”G”が上位となります。
そして今回試乗したのはハイブリッドの「G」。

トヨタC-HR(G)のスペックは下記の通り。

ドライブトレーン:1.8Lガソリン(98馬力)+モーター(72馬力)
変速機:電気式無段変速機
駆動方式:FF
燃費:30.2km/L
価格:2,905,200円
全長/全幅/全高:4360/1795/1550mm

さて外観ですが、これは比較的格好いいんじゃないか、と考えています。
相当にこだわったんだろうなと思われる部分が多数あり、これまでのトヨタ車に見られないような意匠も。
例えばAピラーの付け根ですが、ここにはブラックのパーツが装着され、ドアミラーへと続くラインを構成しており、後部ドアについてはアルファロメオなど欧州車によく見られるようにドアハンドルをピラーに埋め込み。

最近のトヨタらしくかなり「尖った」プレスラインを持ちますが、この「尖り」のアール部分もトヨタ車で最も「アールが小さい」、つまり尖っている、とのこと。
このエッジは前後左右に見られ、C-HRに立体的な陰影を与え、抑揚の効いたボディラインを強調しているようですね。

デザインモチーフは「ダイアモンド」とのことで、よってひし形があちこちに再現されますが、フロントグリルにもこのひし形が採用されています。
ただしこのひし形を単に並べただけではなく、非常に複雑な曲率を持ってひし形を「変形」させるというデザインを採用しており、これも今までのトヨタ車には見られない部分(画像ではあまりわからないのですが、実車では結構目立つ)。

フロントグリルには大きなトヨタのエンブレムがありますが、これがなければ「トヨタ車」とはパっと見でわからないだろうと思えるほど、これまでのトヨタ車とはデザイン的な差異があると思います。

ボディサイズとタイヤとのバランスも良く、オーバーハングも短いために「四肢で踏ん張っている」という印象があり、躍動感に溢れるというイメージもありますね。

C-HRは内装においてもこれまでのトヨタと大きく異なるデザインを持ち、囲まれ感の強い印象。
センターコンソールは大きく太く、モニターなどは大きくドライバー側に傾斜しており、外観同様にスポーティーな雰囲気を持っています。
なお、ここでもダイアモンドモチーフが反復され、ルームランプやドアの内張り、ルーフライナーなどにひし形が見られますね。

シートは柔らかく体を沈み込ませることで安定性を増す設計で、ショルダーサポートが上半身をしっかりホールド。
なお座面の生地は若干伸縮性があるようで、心地よい「沈み込み」具合(シートが柔らかいのに生地が伸びないと安定が悪い)ですね。

ちょっと気になったのはメーターフードで、これは「ステッチ」を成形にて再現しているのですが、醸し出そうとした高級感がちょっと仇になった感じ(今ひとつステッチの再現性が高くない)。
ですが、そんなことは実際どうでもよくなるほどにC-HRは魅力的なインテリアを持っているのは間違い無い、と言ってよいでしょう。

エンジンの始動はステリングコラム右下にあるスイッチを押して行い、シフトレバーを「D」に入れてアクセルを踏めば自動で電気式パーキングブレーキが解除に(電気式パーキングブレーキはポイント高し)なって走行可能な状態に。
ステアリングホイールは比較的細めのグリップを持ち、操舵感はちょっと軽い感じ。
そのままディーラーから車道に出ますが、段差を越える際のショックはほとんどなく、車体が揺すられる印象もナシ。

この時点で非常に高いポテンシャルを感じさせますが、実際に走り出すとその予感は確信に。
サスペンションは相当によくできており(プリウス譲りのダブルウイッシュボーン)、ロールやピッチはかなり少なめ。
全く硬さを感じさせないのに、カーブを曲がる際にも不安を感じさずに安定した姿勢を保ちます。

ここでも外観同様に「トヨタ車らしからぬ」という印象を感じることになりますが、運転した印象は相当に好感触、と言ってよいでしょうね。
エンジンが(アイドリングストップから)再始動する際にちょっとした振動が感じられたり、加速時にエンジン音が耳につくこともありますが、これは逆にC-HRの室内における静粛性が高いためとも受け取ることができ(実際にかなり静か)、試乗に行く際にぼくがBMW i3(EVなのでエンジン音がしない)に乗って行ったのでその差が余計に感じられたのかもしれません。

出力はガソリンエンジン98馬力+モーター72馬力なので不満を感じるレベルではなく、街中では思い通りの加速をしてくれるという印象(ただし高速道路での試乗は行っていないので、高い速度での加速や追い越し性能は未知数)。

ブレーキ性能も高く、トヨタ車っぽい「カックン」ではなく踏力に応じてしっかり効くタイプ。
こういった部分もやはりトヨタ車らしくなく、本当によくできている、と感じさせるところですね。

なおフロントの見切り、ドアミラーでの視認性、ハイデッキにもかかわらず後方の視界も良好。
デザイン重視かと思いきや実用性もよく考えられていると思わせる部分でもありますね。

総合して考えると「かなり良くできた」車であり、走行性能においても欧州車にひけをとらないと言っても過言ではありません(ただし上述のように高速走行時の性能は未確認)。
ハンドリング、サスペンション、ブレーキ、パワートレーンともにレベルが高く、まず不満が出ることはなさそう。
内装においてもデザイン性が高く装備が充実しており、ここもトヨタの本気が見える部分ですね。

安全性といった点でもブラインドスポットモニター、クリアランスソナー/バックソナー、ブレーキアシスト、安定性制御システムなどを装備し、ヒルスタートアシスト、電気式パーキングブレーキも装備。

「プリウスのSUV版」と言われるC-HRですが、装備が近いハイブリッド+FFのプリウス Aプレミアムの価格(3,199,745円)よりも安いというのはちょっと衝撃的(装備が”近い”だけで同一ではなく、プリウスが勝る部分もあればC-HRが勝る部分も)。

これはおそらくコンパクトSUVにおいて「ホンダ・ヴェゼル一強」という状況を阻止するための戦略的価格設定、さらに言うと「ヴェゼルにあるものは全て取り入れ、その上でヴェゼルに勝てる装備を盛り込んだ」開発(裏)コンセプトにあるとも思われますが、C-HRに近い装備を持つヴェゼル「HYBRID Z・Honda SENSING」の267万円に対しても競争力のある価格。
金額だけを見ると20万円ちょっとC-HRの方が高価ですが、燃費はヴェゼルの23.4km/Lに対してC-HRは30.2km/Lと大きくリード。

外観についてはC-HRの方が若々しく斬新で、ヴェゼルのシックさとは異なる路線を採用していますが、C-HRの方が好み、という人も多そうです。

このジャンルに関してC-HRは「トップバッター」ではなく後発ですが、その分先発を研究し尽くしただけの性能や装備を持っており、かなり競争力の高い一台、と言って良いでしょう。

加えてC-HRは世界戦略車なので「世界基準」の性能や装備を持ちますが、それに加えて「日本車ならでは」の安全性、先進性も併せ持っており、非常に高いレベルにある車と言えそうです。

その他国産車(トヨタ、ホンダ、レクサス、日産、スバル、マツダなど)、輸入車(フェラーリ、ランボルギーニ、ロールスロイス、BMW、メルセデス・ベンツ、マクラーレンなど)の試乗記はこちらにまとめています。



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