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生産25台のみの珍車。ジウジアーロ・アズテックが1億2000万円で販売中

2017/03/13

イタルデザインのコンセプトカー、「AZTEC(アズテック/アステカ)」が中古にて販売中。
走行距離は7,000キロ、登録は発表された4年後の1992年となっており、価格は1億2000万円。
出力はアウディ製エンジンにて250馬力(一説では200馬力)、トランスミッションは5速MT、駆動方式は4WD(ランチア・デルタ・インテグラーレのものを流用)、レイアウトはミドシップとなっています。

最高時速は247キロ、0-100キロ加速は7.7秒、内装だとJVCのオーディオ、ヘッドホン+インカム(これで乗員同士が会話する)、4点シートベルトが装備されている、とのこと。

なおステアリングホイールは「左右」にあるように言えますが右側はダミーとなっており、車を操作できるのは左側からのみ。
操作系はかなり斬新で、ステアリングホイールやセンターコンソールには、スイッチの代わりにたくさんのボタンが並んでいます。

デザインはもちろんジウジアーロによるもので、技術革新著しかった1988年当時らしく未来志向の意匠が多く見られます。
いわゆるダブルキャノピーとなっていますが、乗降に際してはキャノピーを開けて車をまたいで乗ると言われていたものの、この画像を見ると横開きのドアも備わるようですね。

ドア後方にあるメカニカルな部分ですが、ここには車両のデータを読み取るソケット、電動ドライバー、ワークランプなどが装備されているそうです。
ジウジアーロのサインも入ると言われましたが、確かにそれらしいものも見えますね。

発表当初はコンセプトカーとしてのみの計画で市販の予定はなく、しかしイタルデザインの宮川秀之氏が販売権を獲得しドイツMTMへ発注し量産化に踏み切った、と伝えられます。
発売当時の価格は1億円とされ、さすがに高価だったのか50台の生産計画だったものが予定の半分、25台で終了(現代でも同じ価格ではマクラーレンP1、ラ・フェラーリ、ポルシェ918スパイダーを購入でき、当時の貨幣価値を考えると尚更)。
この辺りはメルセデス・ベンツとイズデラ・インペレーターとの関係に似ているのかも知れません。

なお画像検索をかけるとクローズド、ワゴンボディのようなもの、キャノピーがスモークのもの、ステアリングホイールが異なるものなど様々なタイプが存在するようですが(いずれもプロトタイプだと思われる)、実際に生産されたのはオープン構造を持つこの「アズテック・バルケッタ」のみのようですね。

ちなみに中古相場は安定しておらず、過去の例を見ると高いものは2億5000万円、安いものだと2500万円(実に10倍もの差がある)で取引された実績があります。

VIA:CARSCOOPS

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