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やはり世界一の自動車番組はトップギア。なぜグランドツアーは巻き返せなかったのか

2017/04/25

CARSCOOPSにて、「やはりトップギアは(グランドツアーに比べて)世界一の自動車番組だ」とする記事が公開に。
ぼくはこれに異論のないところで、「やはりオリジナルを超えることは難しいのか」と考えています。

「グランドツアー」は元トップギアのジェレミー・クラークソン、リチャード・ハモンド、ジェームズ・メイの3名がアマゾンのバックアップにて制作する新コンテンツですが、この三名はトップギアの制作側と、暴力事件や人種差別発言で色々とモメたことが離脱のきっかけ。
問題を起こしたのはジェレミーー・クラークソンですが、ほか二名もトップギアには残らず、ジェレミー・クラークソンと行動をともにした形ですね。

その後アマゾンと「業界史上最高額」での契約を締結して「グランドツアー」制作を開始したわけですが、豊富な予算にモノを言わせて世界中でやりたい放題。
番組の内容としては「自分たちのやりたいようにやる」という雰囲気で、「BBC」というタガが外された自分たちに限界はない、と考えたのでしょうね。

反面トップギアは最初にクリス・エヴァンスを起用するなどエンターテイメント路線で推してきたものの人気が芳しくなく、現在は「マット・ルブラン、クリス・ハリス、ローリ・レイド」の三人体制。
方向性としては「かなり真面目」になっており、これは今までも自動車ジャーナリストとして活躍し、Youtubeでの多くのファンを持っていたクリス・ハリスの影響が大きそうです。

結果的に自動車番組としての質が高くなって、「ショーが好き」なファンではなく「自動車が好き」なファンを獲得することになり、これが「グランドツアー」との分かれ道だったのかもしれません。

なお、「人気の媒体から独立」という例は古今東西多々ありますが、成功する例もあるものの失敗例も多数。
たとえば「レオン」の岸田一郎氏ですが、レオンを離れて独自の媒体を立ち上げたものの、結果は不発。
レオンそのものは岸田氏の創刊によるものではありますが、親元である主婦と生活社の販売網やプロモーションあっての成功であり、「岸田一郎」よりも「レオン」としての認知度のほうが世間としては高かった、と立証されることに(残念なことに岸田氏はそれを逆だと錯覚したのかもしれない)。

今回のトップギアとグランドツアーについても同様のことが言えるかもしれませんが、異なるのは「トップギアとグランドツアーの路線が異なる」ということ。
トップギアは自動車番組(自動車抜きでは成り立たない)ではありますが、もしかするとグランドツアーは彼らのやりたいことができるのであれば「自動車がなくてもいいのでは」と思わせるところがあり、そこが上述のようにファンや評価を分けたところなのだと思います。

なお、記事では「スタジオのパートにおいて、グランドツアーはイマイチ面白くない」としていて、ここも「本当に車の評論を見たい/聞きたい人」と「ジェレミー・クラークソンの毒舌を聞きたいだけの人」とに分かれたのでしょうね。

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