| アストンマーティンはV6エンジンに対し懐疑的? |
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アストンマーティンは新型ミドシップスポーツカーにメルセデスAMG製のV6ターボエンジンを搭載するのではと報じられましたが、今回アストンマーティンの重役(エンジニアリング部門)、マット・ベッカー氏がメディアに「今のところ6気筒を使うつもりはない」とコメント。
正確には「エンジンをダウンサイズしなくてはならない時が来るだろうが、V6エンジンがブランドとしてふさわしいかどうかは疑問」という意図のようで、完全にV6エンジンの可能性を排除するわけでは無さそう。
V6はアストンマーティンのブランドにフィットするかどうかは不明
アストンマーティンとメルセデス・ベンツは現在戦略的パートナーシップを締結しており、そのためDB11やヴァンテージにはAMG製V8エンジンを搭載(インテリアの操作系を見るに、エアコンやインフォテイメントシステムなども共有していると思われる)。
その流れから「アストンマーティンがAMG製V6エンジンを使用するのでは」という話になっていますが、これの実現性は不透明、ということですね。
なお、アストンマーティンがV6エンジンを搭載する理由としては2つが考えられ、一つはもちろん「環境対策」。
現在のアストンマーティンはV12やV8という大きなエンジン、大きな排気量のエンジンしか持たないためで、メーカーとしてのCO2排出量を抑えるために小排気量エンジンは必須。
実際のところアストンマーティンは(フェラーリとともに)規制をクリアできずに罰金を課されたことも。
セールス的にはV6は大きな「可能性」?
もうひとつは「価格」という理由で、現在アストンマーティンが得意とするのは「超高価格帯」。
矢継ぎ早にニューモデルをリリースしていますが、この価格帯はフェラーリはもちろんランボルギーニ、マクラーレンが存在し、かつメルセデス・ベンツ、BMWも虎視眈々と狙うゾーン。
つまりは競争過多となり、そしてアストンマーティンが一定のところまでラインナップを拡大してしまうと「成長余力が」小さくなり、そこからどうやって伸ばすかということを考えると、下の価格帯に移行せざるを得ないということに。
ただしこれはブランドイメージと相反する可能性があるので慎重に検討しなくてはなりませんが、当然ながらアストンマーティンはこれを考えている、ということになりそうです。
なお、メルセデスAMGは今後小排気量エンジンと「EQパワー(ハイブリッド)」とを組み合わせることで高いパフォーマンスを発揮させる意向で、新型メルセデス・ベンツCクラスでは1.5リッターエンジン+EQパワーで「燃費と実用的なパワー」を、そしておそらくAMG GT 4ドアクーペでは運動性能を向上させるためにEQパワーを採用して805馬力程度を発生させる可能性が大(こちらは小排気量ではなく、4リッターV8エンジンとの組み合わせになりますが)。※メルセデス・ベンツは思ったよりも速く、そして安価にEQを拡充している
その傾向を鑑みるに「V6+EQ」は今後メルセデス・ベンツおよびAMGでも主力になると思われ、アストンマーティン、そしてそのファンも満足できるパフォーマンスを持ちうる日が来るのかもしれません。
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