| 911タルガをスピードスター風にカスタム |
ドイツの「DPモータースポーツ」が1989年式のポルシェ911タルガをスピードスター風にカスタム。
なお911スピードスターは911、964、997世代に限定モデルとして投入され、991世代においても「モデルライフ最後を飾る」シリーズとしてやはり限定販売される、と言われていますね。
964世代の911スピードスターはもちろん非常に数が少なく、よってこれをカスタムするチューナー、オーナーも稀。
オリジナルのまま保存される場合が多く、これをカスタムされた例をぼくは知りませんが、やはり今回も911スピードスターそのものをカスタムしたのではなく、911タルガをますスピードスター風にコンバートし(ということはタルガバーをぶった切っている)、その後に今回のカスタムを行なったもの。
さらに964世代を930世代風に
この911スピードスター(ルック)はベルリンに住む個人オーナーが所有するもので、購入した時点ですでに「スピードスター風に」改造されていた、とのこと。
よく見るとフロントウインドウもカットされ、相当に手の混んだコンバージョンが行われていることもわかりますね。
しかしながら車両購入時には「あまりにもイマ風」に思えたため、これをDPモータースへと持ち込んで(964ではなく)レトロな70年代の930世代風へとカスタムしており、フロントバンパーやサイドシルなどを追加でカスタム。
ホイールも930風ですね。
↓ブラックのエンブレムはむしろ現代風
ボディカラーは「ナルド・グレー(アウディのS/RSモデルに設定されており、カスタムカーのボディカラーとしても人気がある)」、バッジ類はブラック、アクセントはオレンジに。
その結果、ボディ全体はレトロ、ディティールやカラーは現代風という、なんとも素晴らしい仕上がりとなっていますが、インテリアにおいてもオリジナルの部分を多く残しながらもステアリングホイールは今っぽいアルカンターラ仕上げ。
↓ステアリングホイールには「PORSCHE」ロゴが刺繍にて
そのほかの部分だとワイドボディに対応するためにH&R製スペーサーの装着、KW製サスペンションキットへの交換、そしてスピードスターカバーの装着、カスタムクランクシャフト/スロットルボディ/エキゾーストシステムへの交換で出力は260馬力に。
KW製”クラブスポーツ”サスペンションはサーキット走行にも対応しており、車高のほか減衰力も調整可能。
↓「Phantom Speedster」のロゴ、オレンジに反転させたPORSCHEロゴもナイス
現在はジンガーはじめRWBなどいくつかのチューナーが964や993世代から「911世代へ」と外観を逆行させるカスタムを手がけていますが、これは911ならではの現象で(時々VWビートルにも見られる)、過去の911は今なお変わらぬ魅力を持っていること、そして現代の911にも過去の911の魂が宿っていることを意味するものだとも思います。
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