| 新型BMW3シリーズはパリ・モーターショーで最も注目されたクルマだった |
BMWはパリ・モーターショーにて新型3シリーズを発表したばかりですが、その3シリーズはパリ・モーターショーにおいて「もっとも注目度が高かった」クルマだとも報じられています。
加えて今回、BMW開発部門のボス、クラウス・フローリッヒ氏が「新型3シリーズは、何かと否定したがる反対派を黙らせるだけのポテンシャルを持っている」とオーストラリアのカーメディア、Motoringに対して語っています。
新型3シリーズはBMWの自信作
さらにクラウス。フローリッヒ氏は「新型3シリーズは、このセグメントで最も優れたハンドリング、快適性を持つ」とも語っており、とにかく自信満々。
たしかに軽量化やボディ剛性の向上、拡大したサイズによって運動性能や居住性は格段に向上していると考えられ(プラットフォームにCLARを採用したことが大きい)、そして一新された内装、とくに液晶メーターやインフォテイメントシステムによって、これまでBMWが「劣る」とされていたインテリアもメルセデス・ベンツやアウディに対して十分な新規性をアピールできるようになった、と思います。
BMW 3シリーズはBMWの「主力」であるのは間違いなく、メルセデス・ベンツCクラス、アウディA4と直接競合するモデル。
E46世代までの収録ですが、こういった変遷動画も公開されており、その進化の過程もわかります。
ぼくとしては、今回の新型3シリーズを除くと、もっとも変化の大きかったモデルチェンジはE36からE46へのスイッチだと考えていて、それは「ブッシュ類が大幅に柔らかくなったから」。
つまりは快適性にシフトし、「走り」を二の次にした考え方を採用した、ということですね。
ただ、その後「失われた俊敏さ」をBMWはテクノロジーによって取り戻そうとし、比較的早い段階から(M3では)ドライブモードを導入したり、といった動きも見られています。
BMW3シリーズはBMWの主力モデルの一つであるがゆえ、そして「M3のベース」としてもモデルチェンジの都度に注目を浴びることになりますが、そこで必ず出てくるのが「モデルチェンジのたびに出てくる批判」。
これは3シリーズにかかわらず、ほかメーカーのクルマでも同じで、たとえばミニがモデルチェンジのたびに「大きくなった」と言われたり、ポルシェ911が水冷に進化した際に「ピュアさが失われた」と言われたり、R33GT-Rが登場したときにも「鈍重になった」と言われたりしたようなことですね。
それだけ「先代がよく出来ていた」ということだと考えられますが、とにかくモデルチェンジにおいては反対意見は「つきもの」だと考えて良さそう。
なお、ぼくは、そういった「文句を言う人」は実際にそのクルマを買うわけではないので、そういった人びとは気にせず、本当に買う人だけを大事にすればいいんじゃないか、とも思います。
自動車メーカーは常に前に進む必要があって、それは商業的な競争による性能向上という観点もありますが、「社会の一員」としての安全性や環境性能の担保と言った側面も持っており、「変わらずにはいられない」、そして以前よりもその変化のスピードが早くなっている、とも思うのですね。
そしてそういった変化を受け入れることができない、理解しようとしない人びとがなにかと不満を口にすることになり、しかし今回BMWはそういった「保守派」「反対派」にも文句を言わせないと断言しているわけですが、それだけの自信を見せているだけに、実車に対しても期待が高まりますね。
BMWは新型3シリーズの製造工程も公開している
なお、BMWは新型3シリーズ発表前にその製造工程を「チラ見せ」していますが、今回改めて35分もの長尺にてより広い範囲に渡る製造の様子を公開しています。
こういったプロモーションを見ても、やはり相当な自信があるのだと考えて良さそうです。