| マセラティは販売下落が止まらない |
FCA(フィアット・クライスラー・オートモビル)グループの新しいCEO、マイク・マンリー氏によると「マセラティのあり方について失敗した」とのこと。
この背景には、もともと2018年には75,000万台を販売する予定であったものの、6月には早々に50,000台へと目標を引き下げ、それでも足らず10月を終えた時点での販売が26,400台にとどまっており、つまりこのままのペースだと「30,000台程度しか販売できない」という事実があります。
なぜマセラティはこんなことに?
つまり年初に立てた目標の半分以下しか売れていないのがマセラティですが、メインであるアメリカ市場での失速、頼みの綱の中国市場での販売不振、加えて欧州では新たに施行された排ガス規制に対応できずに販売を落としてしまったこと、などが影響しているようですね。
そこでマイク・マンリー氏の「間違った」という発言ですが、まずアルファロメオとマセラティを同列に扱ってしまったことが大きな問題であり、これによってマセラティのブランド先鋭化が損なわれたこと、そしてもうひとつはマセラティブランドが大衆車ブランドのようなイメージになってしまったことが販売不振の原因だ、としています。
なおマセラティはいったん2016年に「グラントゥーリズも」の販売を終了して新型へと移行する予定であったものの、おそらくは財政上の理由で新型を開発できず、フェイスリフトを行い従来型を販売するに至っていますね(マセラティの言では”販売好調のため継続生産”)。
しかもずっと話があがっていた「アルフィエーリ」も一向に実現する気配はなく、「ニューモデルがないから販売が伸びない、販売が芳しくないから新型モデルを開発するお金がない」という負のスパイラルに陥ってしまっていて、これはちょっと前までのアストンマーティンのような状況。
現在はハイパフォーマンスカーの販売が世界的に好調で、ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレン、アストンマーティンは揃って販売を伸ばしているものの、マセラティは「単独負け組」の様相も呈しており、どこかでこの連鎖を断ち切らねばならないのは間違いなさそう。
なお、マセラティは「EVブランドへとシフト」すると発表済みですが、おそらくはこのままだといかんともしがたく、もしかすると「ブランド売却」もありうるのでは、と考えてしまいます。
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