ハードコアなGT4をちょっとソフトにするという不思議なモデル
これまでにも何度か718世代の「ポルシェ・ケイマンGT4」が目撃されているものの、今回はこれまでのプロトタイプとは異なる仕様のケイマンGT4が目撃に。
どこが異なるのかと言うと、まずフロントバンパーが「718ケイマンGTSと同じ」で、そこから「リアウイングなし」、しかし「リアディフューザーはケイマンGT4と一緒」。
つまりはケイマンGTSとケイマンGT4との中間あたり、といった雰囲気です。
なお、こちらが直近で目撃されたポルシェ718ケイマンGT4のプロトタイプ。
ケイマンTの上位モデル、それともケイマンGT4 ツーリング?
このプロトタイプについては非常に奇妙な部分が多く、装着されるホイールは先日発表された「718ケイマンT」と同じもの。
718ケイマンGTSのフロントバンパー、ケイマンTのホイール、ケイマンGT4のリアバンパーというところから導き出される解は無く、一部ではこれが8月のグッドウッドにて発表されるであろう「ケイマンGT4」のちょっとソフトなバージョン、「ケイマンGT4ツーリング」ではないかという話も。
718ケイマンファミリーについては現在「718ケイマン(2リッターターボ300馬力)」「718ケイマンT(2リッターターボ300馬力)」「718ケイマンGTS(2.5リッターターボ350馬力)」「718ケイマンGTS(2.5リッターターボ365馬力)」が存在。
ここへ「おそらく4リッター自然吸気エンジン搭載で400馬力以上の」718ケイマンGT4が投入されるということになりますが、今回目撃されたモデルはその下もしくは並列に位置する「718ケイマンGT4ツーリング」ではないか、ということですね。
「ツーリング」はシンプルさが自慢のグレード
ちなみに近代ポルシェにおける「ツーリング」は「911GT3」に設定されたグレード(というかパッケージオプション)で、これは911GT3からリアウイングを省いて小ぶりなリップを代わりに装着したモデル。
なお出力は通常のGT3と同じ500馬力ですが、トランスミッションはマニュアルのみという設定です(さらにモールやバッジ類がシルバーとなり、ちょっとレトロに)。
つまりGT3に対してシンプル、かつちょっとレトロなイメージを持つのがGT3ツーリングということになりますね。
その後ポルシェは911カレラの派生モデルとして「911カレラT」を設定。
ただしこちらは911カレラを軽量化したという意味では911カレラよりスパルタンなので、911GT3に対する911GT3ツーリングの立ち位置とはちょっと異なるのかも。
なお911GT3と911GT3ツーリングとは「フロントバンパーが同じ」ですが、今回のスパイフォトを見ると「フロントバンパーがケイマンGT4とは異なる」という意味において、この車両をケイマンGT4ツーリングだとは言い切れない部分もあります。※ポルシェは法則性を重んじる会社であり、その法則はおおかたどのモデルにも通じるものがある
とりあえずはその車高、リアディフューザーを見るに「ケイマンGTS以上」であるのは間違いなさそう(マフラーエンドの位置が他のケイマンシリーズと異なり、ケイマンGT4と同様であるということを考えると、ケイマンGT4と同じ自然吸気4リッターを搭載している可能性が高い)。
ポルシェ911はすでに「23種もの」バリエーションを持ちますが、718ケイマンにおいても現在の4種類に加えて「GT4」「今回の謎ケイマン」を加え、どんどんそのファミリーを拡大することになりそうですね。
VIA:CARSCOOPS