
| おそらくはパナメーラ、カイエンとは異なる”レーシングカー直系”のハイブリッドを搭載 |
ポルシェ911はモデルライフ後半に「ハイブリッド化」されるという計画が明らかになっていますが、今回ポルシェ社CEO、オリバー・ブルーメ氏が英国トップギアに対し、その概要について語った模様。
現在ポルシェは世界中の自動車メーカーの中でもかなり「エレクトリック化」に積極的な部類に属します。
つい先日は初の量産EV「タイカン」を発表しており、そのワゴン版「タイカン・クロスツーリスモ」もスタンバイ。
ハイパーカー「918スパイダー」もハイブリッド、そしてレーシングカー「919ハイブリッド」もエレクトリック化されていて、カイエン、パナメーラのトップレンジは「ハイブリッド」というプロダクト構成を持っています。
さらにピュアエレクトリック版のマカンも計画されている最中で、次期718ボクスター/ケイマンもBEV化される、と報道されていますね。
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ハイブリッド版911は「もっとも高いパフォーマンスを誇る911」に
そして今回オリバー・ブルーメ氏が語った内容だと、「911ハイブリッドは、すべての911において、もっとも高いパフォーマンスを誇る911になる」。
この”すべての”というのは驚くべき表現であり、つまりは「911ターボS」「911GT3 RS」「911GT2 RS」よりも高いパフォーマンスを持つ、ということになりそうです。
なお、新型911(992)に採用されるPDKは新設計の8速ですが、これはハイブリッド化を前提とし、800Nmものトルクに耐えうる構造、モーターの出力軸を予め設けた「4軸」構造を持つということが明らかにされています。
ただ、現時点では911ハイブリッドがどのような構造や出力になるのかは全く不明(PDKの構造から見て、エンジンとトランスミッションの間にモーターを挿入するのは間違いない)。
パナメーラ・ターボS Eハイブリッドは、エレクトリックモーターによって134馬力を上乗せしているものの、911HVではハイブリッドシステム、そしてバッテリー容量がこれと同じとは限らず、より軽量コンパクトな新しいハイブリッドシステムを搭載してくる可能性が大。

ここで考えられるのはポルシェ919ハイブリッドに搭載されていたシステムで、実際のところ以前に「911ハイブリッドは919由来のシステムを搭載」とコメントされたことも。
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なお919ハイブリッドに搭載されるエンジンは2リッターV4ですが、これは単体で500馬力を発生。
そして組み合わせられるハイブリッドシステムはブレーキによる回生システムと排気による熱回生システム、さらにはタービンによるエネルギー回生システムを備え、発電した電力はリチウムイオンバッテリーに蓄えたのち、これをフロントに備えられたモーターへと解き放つことでさらなる400馬力を獲得する、というもの。
この「919方式」のほか、もうひとつ可能性があるのは、ポルシェがF1用に開発していたV6ターボに取り付けるハイブリッド。
911がV6エンジンを採用することはないとして、問題はそのハイブリッドシステムのほう。
ポルシェのモータースポーツ部門を率いるフリッツ・アインツィンガー氏によると、「このV6ハイブリッドターボは、複雑で高価なMGU-H(モータージェネレーターユニット・ヒーター)を使用する必要はなく、排気からのみで電力を発生できる」としており、市販モデルに搭載できるだけの信頼性も確保しているとのことなので、このシステムを911ハイブリッドに採用する可能性も大きい、と考えています
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この方法であれば「もともと装着されている」タービンを改良することで対応できるうえ、システム自体もコンパクトになるということもあり、パナメーラやカイエンとは異なる、「ピュアスポーツカー」たる911にマッチしそうですね。
VIA: Top Gear
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