| ホンダはこれまで他社と自社製品を比較することはほとんどなかったように思われる |
ホンダが珍しく「比較広告」を動画にて作成し公開。
これはアメリカ市場向けの広告となり、ホンダCR-Vが現地でのライバルたるスバル・フォレスター、日産エクストレイル(北米ではローグ)に比較していかに性能が優れているかをアピールするもの。
欧米ではこういった比較広告が一般的ではありますが、日本だと(一応認可はされている)「他社をディスるなんて」ということで比較広告は企業・消費者からも敬遠され、むしろ企業やブランドの価値を下げることがあり、そのためこういった広告を見る機会は非常に少ないという現状もあります。
ホンダCR-Vはいわゆる「ミッドサイズSUV」に属しますが、北米だとこのセグメントはもっとも数が出るところ。
さらに日本の自動車メーカーが強みを発揮できるジャンルということで(アメリカの自動車メーカーはもっと大きい、フルサイズSUVが得意)様々なライバルが存在しているわけですね。
ホンダCR-Vは日産ローグに対してここが優れている
そこで今回ホンダが公開した動画「ホンダCR-Vの、ここが日産ローグよりも優れている」という部分ですが、「街なかでの燃費がいい」「ムーンルーフがある」「2列めシートにUSBソケットがある」「アダプティブクルーズコントロールがある」といったところ。
https://www.youtube.com/watch?v=V4y4er7LzrE&feature=emb_logoホンダCR-Vはスバル・フォレスターに対してここが優れる
一方、こちらはホンダCR-Vがスバル・フォレスターに対してアドバンテージがある部分。
ホンダによれば「デュアルゾーンオートエアコンを備える」「2列目シートにUSBソケットがある」「リモートエンジンスタートがある」「ブラインドスポットインフォーメーションがある」とのことですが、上の「対日産ローグ」同様、ちょっと無理があるな、という気がしないでもありません。
ホンダCR-Vは販売が苦しいのか?
そこで気になるのが、ホンダはそこまでしないと苦しいのか?ということ。
下の表は、2020年における第1四半期の販売と、2019年の同時期における販売とを比較したもの。
比較のためにトヨタRAV4も追加していますが、RAV4以外のCR-V、エクストレイル、フォレスターは軒並み前年比で販売が減少しています。
一番大きく落としたのはエクストレイル、次がCR-V、そしてフォレスターという順ですが、「あまり販売が落ちていない」フォレスターに対して危機感を感じた可能性もありそうです。
2019年 | 2020年 | |
ホンダCR-V | 87,280台 | 71,186台 |
日産エクストレイル | 93,814台 | 59,717台 |
スバル・フォレスター | 40,656台 | 39,080台 |
トヨタRAV4 | 83,820台 | 97,631台 |
ただ、もっとも警戒すべきはトヨタRAV4ですが、今のところ「対RAV4」動画は公開されておらず、しかし追って公開されることになるのかもしれませんね。
ちなみに、現行RAV4が発売されるまでホンダCR-Vはこのセグメントのトップであったものの、RAV4発売以後はその座を奪われることに。
日本においてもCR-V、RAV4の明暗ははっきり分かれていて、RAV4が世界的に優勢であるのは間違いなさそうです(RAV4がエクストレイル、フォレスター、CR-Vの販売を奪った)。
VIA:Honda