| カスタムにかける情熱、造形にかける情熱が異常に高いことがよくわかった |
さて、DAMDが現行スズキ・ジムニーを初代ジムニー(LJ10)風にカスタムするエアロキット「JIMNY the Roots」の開発進捗状況を動画にて紹介。
紹介するのはデザイナーのTokki氏、そしてCEOのToshi氏で、東京オートサロンに出展されたプロトタイプからどう変わったのか、そして市販バージョンではどうなるのかについて触れています。
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ちなみに東京オートサロンに出展されていたジムニー・ザ・ルーツに装着されていたパーツは3Dプリンター。
しかし今回の動画に登場するのは市販モデルと同じABSそして真空成形によって製造されたものだそう。
この違いは製法だけではなく「デザインの再現性」においても大きく現れるようで、たとえば3Dプリンターだと”何でもできる”ものの、真空成形だと”制約がある”ことになり、しかし市販品を製造に時間のかかる3Dプリンターによって作るわけにもゆかず、そのあたりどう折り合いを付けたかが市販モデルでの変更点ということになります。
市販版「ジムニー・ザ・ルーツ」はこうなっている
まずはフロントバンパーから。
現在は試作品を「リトルD(ダムドによる、ランドローバー・ディフェンダー風にカスタムするキット装着車)」にポン付けしている状態ですが、そのフィッティングについては自信を見せており、そしてデザイナー氏がこだわったのは横長スリット周辺の盛り上がりと、グリル真ん中縦方向の”センター折れ”。
これによって初代ジムニー感を演出している、とのこと。
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現在はウインカー類が装着されていない状態ではあるものの、製品版にはウインカーも付属し、かつスズキ純正の「SUZUKI」エンブレム(以前のジムニー用のものらしい)もキットに同梱する予定だそうで、装着は無加工、追加購入品なしで行える、と紹介しています。
バンパーについてもその精度には自信を見せ、エッジ部分がしっかり出ていることを強調。
たしかに射出整形だとカドが丸くなりがちなので、見た目の品質を重視するならば、ここは相当に重要だと言えそうです。
そして東京オートサロン展示車と異なるのはフォグランプの位置だとしており、これは可能な限り車体中央に寄せることでタイヤを露出させるデザインを採用し、これによって「さらにワイルドな雰囲気に」。
そのほか、微妙な角度をミリ単位で調整したり、純正のヘッドランプウォッシャーを利用できるようにするなど、とにかくデザイナーのこだわりが随所に盛り込まれ、本当にクルマ、そしてカスタムが好きなんだなあ、ということが伝わってきます。
リアバンパーについてもフィッティングには自信を見せており、それは造形についても同じ。
なお、フロントバンパーについては「タイヤが露出して見えてもOK」ですが、リアはそれが車検上NGなので、その辺りはしっかり考慮されている模様。
ちなみにランプ類も位置について規定があり、それについても当然「車検には完全対応」となっていて、決められた法規の範囲内でできる範囲のことをギリギリまで追求しているといった印象です。
そして純正のライセンスプレート灯、バックカメラも移植可能。
バンパー右側には「切り欠き」がありますが、これは社外マフラーを装着した際の「逃げ」だそう。
ジムニーの純正バンパーはここが低く、純正バンパー状態で社外マフラーを取り付けると(マフラーとバンパーとが)干渉することがあるそうですが、DAMD製のこのバンパーではそういった問題も回避済み。
全般的に見て、デザインや品質の高さはもちろん、優れた精度を持つために取り付けが容易で、純正パーツも可能な限り流用でき、かつ社外品装着時、ユーザーがどういった使い方をするかまでを考えた優れた製品だと言えそうです。
なおスズキ・ジムニーは「人気」という割にはあまり見かけないクルマ(製造上、大量に作れないので供給数に制限が生じ、デリバリーが追いついていないということもある)。
そしてサードパーティーはその人気を見越して大きく盛り上がっていて、しかし実際には「ユーザーがついてきていない」とも。
それでも稀にカスタムされた現行ジムニーを見かけることがあり、それらの多くは「付け足す」よりも「引く」、そしてオフロード路線でのカスタムが多いように思われます(つまり、これまでのジムニーと同じ方向性)。
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VIA:DAMD Inc.