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スバルが決算を発表し「増収増益」。他社がコロナ禍で軒並み減収減益なるも、スバルの強さはその脆さと表裏一体

投稿日:2020/05/24 更新日:

| それでもどうやってスバルは利益を伸ばしたのか |

さて、スバルが決算を発表し、他の自動車メーカーが軒並み減収減益となる中、「増収増益を記録した」と話題に。

結論から言うとグローバル販売は103万4000台となり、これは前年比3.3%増の数字。

国内販売こそは7.7%減の13万6000台となったものの、海外販売は北米の好調に支えられて5.0%増という好決算を記録しています。

さらに驚かされるのは、営業利益が2103億円となり、これは売り上げよりも前年比での伸び率が大きい15.7%となったこと。

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多くの自動車メーカーは「減収減益」、しかも減収幅よりもさらに現役幅が大きい中、スバルのこの数字は異例中の異例。

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ここでその内訳を見てみると、日本での販売は上述の通り13万6000台(-7.7%)、海外販売だと86万5000台。

そして海外販売のうち北米は71万7000台(+6.3%)、中国2万3000台(-13.4%)、欧州4万台(+13.4%)、その他8万5000台(-6.2%)となっていて、比率で見ると日本は13.2%、そして北米はなんと69.3%という高い数値を誇っており、そして今回の決算は北米の伸びに助けられたと考えて良さそう。

なぜスバルは北米でそんなに強いのか

そして不思議なのが、なぜそんなにスバルは北米で人気があるのか、ということ。

アンケートの結果を見ても顧客満足度は非常に高く、「またスバルを買う」という既存ユーザーも多数いる、ということもよく知られていますね。

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スバルの戦略は非常に独特で、他社が「人気」として参入するSUVやコンパクトカーにはほぼ興味を示さず、ワゴンばかりを作るという独特な手法を採用しています。

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その結果、実に北米においては「ワゴン市場の80%を占める」までに成長していますが、もともとスバルは「ニッチ」を狙ってこのジャンルに特化したのだと思われ、というのも「世界シェア1%でも十分」とかねてより発言していたため。

つまり人気カテゴリには多くのメーカーが参入するために競争が厳しくなり、値引きも拡大せざるを得ないということからニッチを狙ったわけですね。

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ただ、ニッチだとして参入したワゴン市場、そしてそのうちの「クロカン4WD風ワゴン」市場が大きく拡大してもはやニッチとは呼べない規模にまで成長しており、その市場においてトップランカーであったスバルが「市場の拡大とともに」販売を伸ばしたというのが現在の状況。

さらに、コロナウイルスの影響によって「乗用車は販売を落としたものの、SUVやライトトラックの販売は伸びた」とも報じられており、このジャンルに強いスバルはむしろコロナウイルスの恩恵を受けたとも考えられます(俗っぽい言い方をすれば”ラッキー”だったと考えられ、予想外に北米市場が伸び、コロナの恩恵を受けたということになりますが、運も実力のうち)。

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つまりはスバル車が人気だから販売台数が伸びたというよりは「市場が拡大したため、結果的に販売が伸びた」のだとも思われ(ただ、その市場では価格を含めて競争力があったという意味ではスバルが人気だとも言える)、それを裏付けるものとして「北米市場以外は伸びていない」。

唯一の例外は欧州ですが、こちらはもともとの販売台数が少なく、判断が難しいところ。

そして多くの自動車メーカーが重視する中国での販売比率も非常に小さく、つまり「スバルの車は北米にはマッチしているが、他の市場にはマッチしていない」と受け取ることもできます。

ここから導き出される結論としては、「北米市場とスバルの属するカテゴリが成長しているうちはいいが、北米市場が縮小したり、ワゴン人気がなくなれば、スバルは一気に販売が落ちる」。

北米市場の比率がほぼ7割という状況では、北米市場の落ち込みを他市場でカバーすることはまず難しく、このバランスの悪さがどうスバルに影響するのかはちょっと気になるところですね(よって、多くの自動車メーカーは、欧州・アジア・中国・北米市場の販売が均等になるように展開しリスクヘッジを行なっている)。

ただ、スバルが欧州や中国で売れるクルマを作ろうとなると他メーカーとの競合が生じることになるのは容易に想像でき、スバルらしさが失われたり、値引きが拡大して収益を圧迫したりということも考えられ、これはこれでまた「避けたい」事態だとも思います。

参照:SUBARU

 

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