【動画】ホンダがシビック・タイプR”リミテッド・エディション”にて「鈴鹿のFF最速記録樹立」！フェラーリF40よりも速いタイムで走行

｜　宿敵、ルノー・メガーヌR.S.の記録を1秒半短縮する　｜

ホンダが新型シビック・タイプRリミテッド・エディションにて鈴鹿サーキットでのタイムアタックを行い、2:23.993というタイムにてFFモデル最速のラップタイムを記録した、と発表。

あわせて走行動画、アタックの際のドキュメンタリーも公開されていますが、これらを見ると記録を樹立したのは2月のようですね（コロナウイルスの影響にて、発表を見合わせていたものと思われる）。

これまでの王者はルノー・メガーヌR.S.トロフィーR

なお、この記録を達成するまでの「鈴鹿FF王者」はルノー・メガーヌRSトロフィーR。

ルノー・メガーヌRSトロフィーRのエンジンは1.8リッターターボ、出力は300馬力、そしてメガーヌR.Sに比較しても130kgの軽量化やサスペンション、エアロダイナミクスの変更が行われたハードコアモデル。

このクルマは記録達成のために作られたと言ってもよく、実際にメガーヌR.S. トロフィーRはニュルブルクリンク、スパ・フランコルシャンにおいても（ホンダ・シビック・タイプRの持っていた）FF最速記録を更新し、鈴鹿サーキットにおいても2:25.454という最速タイムを記録しています。

ちなみにこのタイムがどれくらいかというと、フェラーリF40が2:25.26、フェラーリF50が2:26.52。
先代のルノー・メガーヌRS275トロフィーRが持っていたタイムは2:28.00なので、およそ2秒半ほどこれを短縮したうえ、かのフェラーリF40やF50に迫る速さを見せている、ということになります。

シビック・タイプRがメガーヌR.S.トロフィーRを打ち負かすのは困難と思われたが

そして今回のシビック・タイプRが記録したタイムは2:23.993なので、さらにメガーヌR.S.トロフィーRの記録を1.5秒ほど短縮することに成功。

もちろんこれは容易なことではなかったのだと思われ、シビック・タイプRリミテッドエディションもまた、記録達成用に作られたクルマなのかもしれません。

というのもシビック・タイプRリミテッドは、通常のシビック・タイプRに比較して33.6kgの軽量化を果たしており（仕様地によっては最大47kg）、サスペンションやステアリング関係についても”現存するハッチバックの中では、もっともダイナミックなフィードバック”を実現するなど、通常のシビック・タイプRを超えるべくチューンがなされており、シビック・タイプRでは到達できない領域を目指しているため（そして、そのためには”犠牲”をも支払っている）。

つまりは「対ルノー・メガーヌR.S.トロフィーR」専用マシンだと考えることもできます。

そしてその甲斐あってか、今回シビック・タイプRは見事に鈴鹿サーキットにおけるFFのコースレコードを樹立していますが、「メガーヌRSとシビック・タイプR」は世界中で抜きつ抜かれつの攻防を繰り広げており、おそらくルノーはさらなるハードコアモデルを用意してこの記録を抜きにかかりそう。

ルノーはニュルブルクリンク、マニクールなど、シビック・タイプRが制覇した7つのサーキットでの記録を順に塗り替えていったという過去があり、そして今回はホンダが新しい「タイプRチャレンジ」にて奪われた王座を取り戻しにかかることになると思われ、まだまだ両者の争いは続くことになるのかもしれません。

今回記録を達成したシビック・タイプR”リミテッドエディション”については日本国内だと200台限定にて発売され、その抽選方法などは追って公開の予定となっています（コロナウイルスの影響にて、延期されている）。

参照：本田技研工業株式会社 (Honda), HONDA