
この記事のもくじ
| イメージ的には現行モデルを踏襲しているように見える |
さて、新型トヨタ86/BRZのプロトタイプが目撃されてちょっとした話題に。
プロトタイプはほぼ市販モデル同等のレベルまで完成していると見え、ヘッドライトもおそらくはプロダクションモデルと同じものを装着しているようにも。
全体的には現行86/BRZの雰囲気に近いようにも思えますが、今までのアグレッシブなデザインから、より洗練されたデザインへと移行するようにも感じられます。
ベストカーの予想は「いい線」を行っている?
そしてこちらはベストカーの公開した予想CG(ft86clubによって、比較しやすいように反転されている)。

上のスパイフォトと比較するに「かなり近く現実味があり」、フロントバンパーの開口部、その下の出っ張り、台形型のサイドエアインテーク、ヘッドライト形状、テールエンドの形状などがうまく再現されていると思います。
ちなみにこの「新型86」と思われる車両が目撃されたのは米国ミシガン州、TRDの開発拠点近く。
トヨタは日本国内に「ニュルをイメージした」テストコースを開設していますが、こちらではなく米国にて目撃されたというのはちょっと興味深く、つまり開発拠点はアメリカとなるのかもしれません。
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加えて、TRDの近くということは「スバルではなくトヨタが開発を進めている」ということになり、かつTRD主体となればモータースポーツにて培ったノウハウが注ぎ込まれることになる可能性も高そう。
次期トヨタ86/スバルBRZはどんなクルマに?
そこで気になるのが、次期86/BRZはどんなクルマに?ということ。
現在の86/BRZは主に海外からパワー不足が指摘されており、よってターボ化が望まれるところ。
ただしターボエンジンはトルクが大きく、それに耐えうる車体をもたせるとなるとコストがかかってしまうのもまた事実。
GRスープラとのバッティングが心配
トヨタは現在「GRスープラ」を持ち、このボトムである4気筒モデルが「2リッターターボ」を積んでいるため、これとバッティングしないということ、コストを安く抑えて車体価格も安価に設定し「スポーツカーのエントリーモデル」として(新型86を)機能させたいであろうことを考えると、やはり「自然吸気エンジン」を積む可能性が高そうです。
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なお、現在のところ、スバル製2.4リッター水平対向エンジン(FA24)の搭載が有力で、出力は220馬力、そしてベストカーによれば「北米市場を意識し、最大トルク発生回転数が6400rpmから5500rpmまで引き下げられて実用域での乗りやすさ、ATとの相性、アイサイト搭載を睨んだものになる」、とのこと。
ただ、北米では「ターボ搭載」と断じる向きもあるようです。
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プラットフォームについてはほぼ情報がなく、しかし上述の通り「エントリー」としての役割を重視するのであれば、そこにコストをかけるとは思えず、現行プラットフォームを改良して使用することになりそう。
製造を担当するスバルでは、現在プラットフォームを「SGP」へと置き換えていっており、よって86/BRZのプラットフォームがSGPでないとすると、全体的な生産効率が下がってしまうものの、SGPはFRに転用できないということも報じられており、SGPの大規模改修を行うくらいであれば、非効率でも現行プラットフォームを(現在の工作機械を使用して)使い続けたほうがいいという判断なのかもしれません。
ただ、これについても「現行プラットフォームを維持」とする向きもあれば「TNGAプラットフォーム」とする報道もあり、まだまだ判断がつかないといったところです。
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新型トヨタ86/スバルBRZの発売時期、そして価格は?
そして気になる新型トヨタ86/スバルBRZの発売時期ですが、トヨタの全米ディーラーミーティングでは「2021年夏」、スバルのディーラーミーティングでは「2021年春」としており、これらは社内での通達だけに「確定」と考えて良さそう。

価格については情報が無く、「既存エンジンを使用してプラットフォームをキャリーオーバー」だとすれば、”現行86/BRZに(現在求められる)安全装備を追加した分と物価上昇分を加えた30~50万円アップ”が妥当なところかもしれません。
ただ、ターボエンジン搭載によるプラットフォーム補強、もしくはプラットフォームをリニューアルするとなると「もっと高くなる」のは間違いなく、しかしそうなるとスープラと競合し、エントリーモデルの役割を果たさなくなるため、やはり「現行プラットフォーム+NAエンジン」で価格を抑えてくるだろう、とも考えています。

参照:ft86club, Matt Maran Motoring
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