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【動画】日本導入目前、中国版メルセデス・ベンツSクラス「紅旗H9」のレビュー公開!欧州高級車の寄せ集めと言われるデザイン、そして気になる乗り心地の実際は?

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日本導入目前、中国版メルセデス・ベンツSクラス「紅旗H9」のレビュー公開

| 紅旗から直接クルマを借りている手前、ヘタなことは言えないのだと思うが、なかなかにいいクルマであるように見える |

さて、何かと話題の中国「紅旗」。

話題となっている理由は日本へと正式に輸入が開始されるためで、まず入ってくるのはフラッグシップの「H9」。

紅旗はこれまで「L」という高級ラインアップを持っていますが、Lシリーズがレトロな外観を持つのに対し、このHシリーズは近代的なデザインを持つプレミアムラインということになりそうです。

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そして今回、ユーチューバー「Wheelsboy」が紅旗H9のレビューを公開していますが、その場所は紅旗ブランドを抱える第一汽車の社屋前のようなので、公式にレビューを許可され、そして車両やそのバックグラウンドについての情報を与えられていると考えて良さそう。

紅旗H9のデザインは欧州の高級車の「いいとこ取り」?

この紅旗H9をパっと見て思うのは「ロールスロイスっぽい」。

それもそのはずで、紅旗は前ロールスロイスのデザイナー、ジャイルズ・テイラー死を雇い入れているため。

つまり紅旗は「ロールスロイスっぽいクルマを作りたかった」ということになりそうです。

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ただ、これについては補足が必要で、紅旗がジャイルズ・テイラー氏を雇ったのは2018年、しかしこのH9のプロジェクトが始まったのは2017年であり、H9のデザインを直接手掛けたのは中国人デザイナーである、とのこと。

この紅旗H9については様々な意見があるようで、「あからさまなロールスロイスのコピー」「BMW 7シリーズのコピー」「いやいや結構格好いいんじゃないの」という声も。

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ただし一部には紅旗ならではの特徴も

なお、ルーフラインはなだらかに落ちる「クーペ風」で、これはH9ならではと言っていいかもしれません。※レビュワーはキャデラックCT5のようだと表現

ちなみに中国では「(ロールスロイスのような)分厚く押し出しの強いフロント」が好まれる反面、リアは「流麗なクーペスタイル」が好まれると言われます。

これはホンダの中国専売モデル「アヴァンシア」が同様のデザインを持つこと、BMWも「i4」について中国向けに「存在感のあるフロントとクーペ風のリアセクションを持たせた」と語っていることからも、現在明確となっている中国市場独特の嗜好なのでしょうね。

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そしてボンネットには紅旗の外観的特徴とも言える「赤いライン」。

これは「L」シリーズだとさらに顕著で、”トサカ”のような(ヨンドゥみたいな)立体構造を持ち、しかしこのH9ではボディに埋め込まれたスタイリッシュなデザインを持つようです。

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テールランプも独特の形状を持ち、これは「天安門をイメージした」と言われています。

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トランクリッドには漢字で「紅旗」。

中国では、「中国で生産を行うクルマには漢字のエンブレムを装着せねばならない」という決まりがあるとされ、そのため現地生産のメルセデス・ベンツやBMW、アウディも漢字エンブレムを取り付けていますね。

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紅旗H9のトランクや内装はこうなっている

そして紅旗H9のリアトランクの容量は370リッター。

これはメルセデス・ベンツSクラスの510リッターに比較するとかなり少ない数字です。

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インテリアについてはさすがHシリーズのフラッグシップだけあって高級そのもの。

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レザーや金属といった高級素材の使用に加え、様々な手の込んだ加工が見られるようです(ただし素材や仕上げはさほど優れないようだ)。

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そして液晶式のメーター、インフォテイメントシステムは「メルセデス・ベンツEクラス」っぽい構造。

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ちなみにダッシュボードやセンターコンソールにも「赤いライン」が反復されています。

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リアシートはこんな感じ。

この車両は「真ん中のグレード」であり、冷蔵庫や後席エンターテイメントシステム、マッサージシート等が装備されていない、とのこと。

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紅旗H9のエンジンスペックはこうなっている

そしてこちらが紅旗H9のエンジンルーム。

広くカバーで覆われ、エンジンや補機類が見えない状態です。

紅旗H9のエンジンは2種類あり、ひとつは2リッター4気筒ターボ(252馬力)、もうひとつは3リッターV6スーパーチャージド(280馬力)。

トランスミッションは7速DCT、そして後輪駆動用のプラットフォームを採用しています。

なお、「フラッグシップモデルなのに」さほどパワーが出ておらず、エンジンが小さいようにも思えますが、中国市場では「パワーに対する要求は大きくない」と言われ、それよりも車体の大きさや広々とした室内空間、見栄えの良さ、そして価格のほうがずっと優先されるとも言われます。

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ぼくが思うに、中国市場において「スペックが重視されない」のは、中国において自動車が普及し始めた頃には「自動車が必要十分な性能を持っていたため、誰もスペックを気にしない」からだと思うんですよね。

たとえば欧州やアメリカ、日本市場は「自動車の性能向上とともに」歩んできた歴史を持っており、非力でどうしようもないエンジンだったものがどんどん高性能化してきた(そして市場も高性能化を求めていた)という経緯があると認識しています。

よって、その”スペック”がクルマの購入を決定する要素として大きかったのだと考えているのですが、たとえばデジタルカメラの普及初期においては「画素数」が重視され、それがデジカメの性能を決していたものの、今となってはどんなデジカメであっても「必要十分な性能を持つに至っており」、よって現代ではデジカメの購入においては画素数は重要な要素ではなく、かつ(画素数を)気にする人も少なくなったという事象に似ているかもしれません。

ほかの例だと、中国はカセットテープもMDもCDもすっ飛ばして「デジタル音源」から音楽の普及がはじまった国でもあり、そのため「音質」を云々する傾向が一般に無く、ここは「その製品や市場の発展段階を経ず、いきなり成熟した商品を手にした」市場の特異さが現れているのだとも考えています。

ちなみに加速性能についてだと、紅旗H9の2リッターモデルでは0-100km/h加速7.3秒(4気筒版のBMW 7シリーズは6秒)、3リッターモデルにつてはまだ公称値が出ていないものの、「6.5秒くらいではないか」とのこと。

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紅旗H9のドライブフィールは?

この紅旗H9は加速性能を云々するクルマではなく、そのためDCTの設定が非常に「スムーズ」で、変速ショックが極力抑えられている模様。

これも「加速性能が目を瞠るほどではない」一つの理由かのかもしれません。

ただ、レビュワーいわく、デュアルクラッチ・トランスミッションの設定にはやや難があり、加速時にはラグが感じられるそうですが、3リッター版ではリニアな加速が得られたようなので、2リッターエンジンはターボラグが大きい(そしてトランスミッションとの相性が良くない)という可能性もありそうです。

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しかしながら紅旗H9の「快適性」については特筆すべきものがあり、レビュワーいわく「ここまで快適な中国車には乗ったことがない」。

キャデラックCT6、BMW7シリーズ、アウディA8と比較しても優れるとも述べており、H9はここに焦点を合わせてきたのかもしれません。

実際のところ、ハンドリングについては機敏さが感じられないものの、「クルージング」状態では卓越した乗り心地の良さを示しており、その安楽さが「ライバルと比較した際の優位点」なのでしょうね。

そして中国は道路の舗装状況があまり良くないところも多く、「中国の高級車オーナーが求める」のもまた、H9が持っているような快適性なのかもしれません(デザインについて中国市場の嗜好を反映させたように、乗り味も同様に”中国市場にフォーカス”したのかも)。

このレビューを見る限りだと、紅旗H9は単なる欧州名のコピーや、デザインの寄せ集めではなく、「固有のキャラクターを持った」クルマだとも言えそうです。

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紅旗H9の価格は?

そして重要なのが紅旗H9の価格。

2リッターモデルだと30万9800元(日本円だと約510万円)、3リッターモデルでは45万9800元(約756万円)という値付けがなされていますが、2リッターモデルの価格は「中国で販売される、4気筒エンジン搭載のBMW 7シリーズに対し1/3の値段」とのこと。

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紅旗H9のレビュー動画はこちら

参照:Wheelsboy

 

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