| いったいどういった経緯でこの希少な車が放置されていたのかはわからないが |
幸いなことに保管状況は悪くなかったようだ
さて、ニューヨークを拠点にカーディティーリングを行うAMMO NYC。
これまでにも長年放置されたクルマや「非常に」程度の悪い内外装を持つクルマのディティーリングを公開しており、最近だと「あるコレクターから、長期間手つかずのまま保管していたコレクションのメンテナンスを頼まれた」ことも明かしています。
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かつてはカー雑誌の表紙まで飾ったルーフだったが
そして今回AMMO NYCが公開したのは「RUFスラントノーズカブリオレ」。
ベースはもちろんポルシェ911となりますが、この「スラントノーズ(フラットノーズ)」は当時911ターボ向けにオプション設定されたもので、特徴的なカエル顔をリトラクタブルヘッドライトによってスーパーカー風へとカスタムするもの。
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そして今回登場するのはこの「ポルシェ911スラントノーズ」のRUF版。
ルーフは1985年にポルシェ930ターボをベースにしたRUF BTRを25台発売していますが、そのうちいくつかは「スラントノーズ」仕様だったといい、記録ではスラントノーズ版カブリオレが2台のみ制作された模様。
そしてその2台のうちの1台が今回の動画に登場するもので、過去にはロード&トラックなどいくつかの雑誌の表紙を飾ったり特集を組まれたこともあるようですね。
搭載されるエンジンはルーフによってボアアップされた3.4リッター・フラットシックス、そして自社の設計によるピストン、ツインスパークイグニッションが装着されてタービンも大型化され、これらによって出力は32%アップの375馬力となっています。
なお、トランスミッションはルーフ製の5速MT、駆動輪は後輪のみ。
なぜか10年以上放置されることに
ただ、どういった理由からなのかこのルーフ・スラントノーズ・カブリオレは10年以上も放置されることになり、こういった感じでルーバーの中にもダストがたまり放題。
ただ、ブレーキローターが錆びていなかったり、ボディ自体の腐食もないので、屋内にて、高い湿度を回避できる状況で保管されていたようですね。
そしてAMMO NYCでは早速戦車開始。
まんべんなくフォームを吹き付けてゆきます。
ホイールもしっかり(裏側まで)洗浄。
ルーバーは刷毛を用いて汚れをかき出します。
エンブレムの段差も刷毛を使用して洗浄。
飛び石キズや色ハゲのについても補修してゆきます。
その後はマスキングを行い・・・。
しっかりポリッシュ。
外装パーツの樹脂部分もメンテナンスによって光沢を取り戻していますが、タイヤやモールなどの樹脂パーツが黒くなるとクルマが一気に引き締まり、シャキっとした印象になると思います。
ビニールウインドウも研磨にて透明感を取り戻しており、この部分の劣化の少なさを見ても、「洗車していないといえど」保管状況は良好だったと判断できそう。
ルーフ・スラントノーズの室内はこうやって手入れする
そしてここからはルーフ・スラントノーズの室内清掃。
くたびれた印象はあるものの、レザーには破れやひび割れはなく、比較的良好な状態を保っています。
マットを取り外し・・・。
サクっと洗浄。
スイッチ類もきれいにしてゆきます。
シートも手入れによって輝きを取り戻すことに。
ドアパネルはけっこうガシガシ洗っていますが、電装系など大丈夫か?と思ったり。
ステアリングホイールも思いっきり洗ってますね。
10年間放置されていたルーフ・スラントノーズを洗車し磨き上げる動画はこちら
参照:AMMO NYC