| マツダのデザインはゆっくりと、しかし確実に変化している |
加えて、モデルごとの差異もこれまで以上に大きくなるようだ
さて、マツダはつい先日、新型SUV「CX-60」の最新ティーザー画像を公開したところですが、その画像からは「ほかのSUVラインナップと異なる」ヘッドライト、そしてデイタイムランニングランプを持つことが確認されています。
加えて昨年11月には日本の公道にてテストを行うCX-60の姿も目撃されていて、おぼろげながらもその外観がわかりつつある状態ですが、そこでいつもどおりロシアのカーメディア、Kolesaが新型CX-60の予想レンダリングを公開することになり、やはり「こうなる可能性が高い」と思わせる仕上がりとなっています。
CX-60はまったく新しいプラットフォームを採用
なお、CX-60最大の特徴は「新設計のプラットフォームを採用すること」。
これはいわゆる「ラージ商品群」のために設計された、直6エンジン搭載を前提としたプラットフォームであり、マツダいわく「効率化のために採用したものであってプレミアム化のためではない」。
ただし欧米ではプレミアムカー=FRベースという考え方が根強いのもまた事実であって、FR化に際してはそういった事情も多少は加味しているものと思われます。
さらにこのFRプラットフォームについては、将来的にトヨタそしてレクサスも使用されることになる、とも報道されていますね。
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そして今回のニューモデル「CX-60」について、マツダ初のPHEVパワートレインを搭載することになり、その出力は300馬力を超える、というウワサも。
そうなると「直6+FRベース(メインは4WDになると思われる)」「300馬力オーバー」という、これまでのマツダっぽくないスペックが並ぶことになり、マツダの新しい時代を切り開くことが大いに期待されます。
ルックスこそマツダのデザイン戦略に基づいてこれまでの「魂動」デザインを維持することになるものの、その中身は「似て非なるもの」になると考えていいのかもしれません。
最近のマツダは細かい部分の差異によって印象をコントロール
マツダは新型(マイナーチェンジ版)CX-5以降、フェンダーモールやその他パーツをグロスブラックにしたり、はたまたボディ同色にしたりと「グレードにより」仕様を使いわける傾向が加速しており、これによって同じ車種でも異なる雰囲気を演出するケースが多く見られます。
よってこのCX-60についてもいくつかの「外観相違」バージョンが用意されることになるものと思われますが、後に発表されるCX-80では、さらにはヘッドライト、テールランプの微調整によってCX-80との差別化を図ることになりそう。
CX-60はおそらく2列シート、そしてCX-80は3列シートの「ロング版」という位置づけになると考えられ、北米市場向けに投入される、それらのワイド版であるCX-70とCX-90はまた別のデザイン的演出がなされるのかもしれません。
ちなみにちょっと前までのマツダは「あまり開口部が大きくなく、そして目立たない、クリーンなフロントバンパー下部」を採用する傾向にあったものの、CX-50では「バンパー両脇に縦型エアインテーク」を追加しており、これはもちろん機能状の理由のほか、「見た目がワイドに見える」という効果を狙ったのかも。
CX-60のティーザーでもこの「縦型スリット」を確認することができるので、今後このデザインは「ちょっとづつ、モデルごとに形を変えながら」採用されてゆくことになりそうです。
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参照:Kolesa