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【動画】フェラーリ初の後輪駆動PHEV、296GTBのレビュー解禁!各メディアはそのデザイン、ハンドリングやサウンドをどう感じているのか?

【動画】フェラーリ初の後輪駆動PHEV、296GTBのレビュー解禁!各メディアはそのデザイン、ハンドリングやサウンドをどう感じているのか?

| フェラーリもやはり「最新のフェラーリが最高のフェラーリ」だと考えて良さそうだ |

一方、サウンドについては雰囲気的に「物足りなさそう」

さて、フェラーリが各メディアを招いて296GTBの試乗会を行い、そのレビューが解禁されることに。

なお、日本だと4月にサーキット、そしてその後に各ディーラー単位にて試乗イベントが行われるようですね。

現在、欧州カーメディアをはじめいくつかレビュー動画が公開されていますが、ここでそれらについて紹介してみたいと思います。

フェラーリに6気筒エンジンが設定されるのは47年ぶり

フェラーリはもともとV12気筒エンジンを搭載したレーシングカーからスタートしていますが、エンツォ・フェラーリが「V12エンジン搭載車以外はフェラーリと呼ばん」といったのは有名な話です。

ただ、その後はレースに参戦する資金確保を目的とした量産モデル投入の必要に迫られ、そこで登場するのが「ディーノ」。

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ディーノはエンツォ・フェラーリの息子、アルフレード(愛称ディーノ)が開発を進めたとされる65度V6エンジンを搭載していますが、このエンジンは1957年のディーノ156(F2用マシン)にも搭載されており、さらにはランチア・ストラトスにも積まれています。

このディーノは1974年まで生産されるものの、後継モデルとなる208/308GT4は8気筒エンジンにスイッチしてしまったので、6気筒エンジンはここで途絶えることとなってしまい、よって2021年に296GTBとともに復活したV6エンジンはじつに「フェラーリにとって47年ぶり」のV6となるわけですね。

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ただ、296GTBはディーノを意識して企画されたわけではなく、よって「V6エンジン搭載」という共通項を持つものの、296GTBそのものはディーノとは関係がなく、エンジン自体もV6でありながらもバンク角が120度という相違も存在(296GTBのエンジンが”開いて”いるのはバンク内にターボチャージャーを収めるため)。

ちなみにこのV6エンジンは単体で663PSを発生し、排気量あたりの出力としてはケーニグセグ・ジェスコに次ぐ「自動車業界二番目の」高い数値を持っています。

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そしてこの296GTBのデザインインスピレーションはかつての「250LM(V12エンジンを車体ミッドに積んでいる)」。

この250LMは(フロントエンジンの)250GTOの戦闘力が相対的に低下してきたことの対策としてミドシップ化されたレーシングカーで、しかし生産台数が足りなかったため、予定していたGTIIIクラスに出場できず(結果としてプロトタイプクラスに出場)、そのほかだと1965年のルマン24時間レースに出場したという記録が残ります。

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250LMのデザイン的特徴としては、スーパーカー的なトンネルバック、短いリアオーバーハング、サイドウインドウ後ろ(Bピラー)のJカーブなどが挙げられますが、これらは296GTBに引き継がれていて・・・。

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296GTBだとこんな感じ。

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フェラーリ296GTBの試乗は公道とサーキットにて

今回の試乗イベントは公道とサーキット両方にて行われたようですが、公道ではこの赤い「通常版」296GTBが用いられることに。

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なお、フェラーリの車体デザインの興味深いところは、F1はじめモータースポーツと密接に結びついていることで、それは様々な構造にて見て取ることができます。

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実際に購入を考えている身として気になるのは「ナンバープレートの位置」。

フェラーリはあまり「フロントにナンバープレートを取り付けることを考えておらず」、ナンバープレートと取り付けると隠れてしまう位置に跳ね馬エンブレムがあったり冷却用ダクトが設けられることが多く、よってそれらを避けようとするとナンバープレートが「妙に」上に移動してしまうことも。

ただし296GTBの場合、フロントには跳ね馬がなく、センターにも冷却用のエアを大きく取り込む構造を持っているわけでもなく、比較的低い位置にナンバープレートを取り付けることができるようですね。

今のところ日本ではどういった位置にナンバーが取り付けられるのかはわかりませんが、この車両のように、「ノーズ先端ラインの下」にはなんとか下げて欲しいと思います。

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フェラーリ296GTBはフェラーリ初のプラグインハイブリッド後輪駆動

なお、フェラーリはいつの間にやら「もっとも豊富なハイブリッドを持つスーパーカーメーカー」となっていますが、先行して発売されたSF90ストラダーレ/SF90スパイダーは4WDなので、この296GTBは「フェラーリ初の後輪駆動を採用するプラグインハイブリッド」ということに。

ちなみに充電はリアフェンダー上部から行うようで、ケーブルがボディに接触してしまうことが気になります。

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このフェラーリ296GTBの一つの特徴は「830馬力」という驚愕のハイパワーですが、上述のとおりガソリンエンジンが633PSを発生し、残りは「シングルエレクトリックモーター」によって賄われます。

これはF1由来のエレクトリックモーター(MGU-K2)を採用していると説明されており、フロアパン内にレーザー溶接された80個のセルからなる高電圧バッテリー(容量7.45kWh)によって駆動されることになりますが(溶接されているのであれば、バッテリーの交換はできないのか・・・)、eDrive、Hybrid、Performance、Qualifyいずれのモードでも駆動力を発生させることになるものの、最高出力の830馬力が実現されるのは「クオリファイ」のみとなる模様(その下の”パフォーマンス”でも40PSほど出力が押さえられるようだ)。

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もちろんeドライブでは「エレクトリックモーターオンリー」、「ハイブリッド」だと積極的にエレクトリックモーターが介入する省燃費モードという設定で、サーキットだともちろん「パフォーマンス」もしくは「クオリファイ」を使用することになりそうです(クオリファイモードでどれくらいバッテリーが保つのかはわからない)。

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フェラーリ296GTBには「サーキット特化仕様」も

なお、フェラーリ296GTBには「サーキット志向モデル」がラインアップされており、これはSF90ストラダーレではじめて導入された「アセット・フィオラノ・パッケージ」装着車を指しています。

これは415万8000円のオプションですが、15キロの軽量化に加え、マルチマティック製固定式ダンパー、チタン製スプリング、高負荷カーボンファイバー製フロントバンパーなどが装着され、エアロパッケージも専用に。

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一部の快適系オプション、インテリアオプションの選択が狭められることにはなりますが、専用の「フィオラノストライプ(231万円)」を選べるなど、その外観を通常モデルと大きく変えることも可能です。

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印象的なのは、いずれのメディアのレビューも「アセット・フィオラノ・パッケージ装着車」に大きな時間を割いていること。

そして明らかにテスターの表情がサーキット走行時のほうが明るく、やはりフェラーリは「サーキットを走らせてナンボ」なのかもしれませんね。

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そしてレビューでは前後オーバーハングの低減による軽快さ、すぐに一体感をおぼえる操作系、8速DCTの剛性感の高さ、新しいブレーキシステム(EBS EVO。コーナリング中でも強力な減速ができるようだ)について高い評価を下しています。

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一方、サウンドについては「2気筒減ったぶん」ちょっと軽めのようにも聞こえ、これについては各メディア揃って「フェラーリに配慮した」表現を用いているので「推して知るべし」なのかもしれません。

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なお、296GTBの車体サイズは現行フェラーリの中でもっとも小さく(全長4565ミリ、全幅1958ミリ、全高1187ミリ)、そしてホイールベースもV8モデルに比較して短縮されていますが(2600ミリ)、これについても各メディア揃って「驚くほどコンパクト」と表現しています。

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インテリアはローマやSF90ストラダーレ/SF90スパイダー同様のデジタルメーターを採用し、しかしローマのようにダッシュボードとセンターコンソールとがつながっていないデザインを採用しています。

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助手席ディスプレイはタッチ式にて操作でき、助手席の人にもドライバーと同じ情報を届けることが可能です。

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フェラーリ296GTBのレビュー動画はこちら

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参照:Motor1, Top Gear, AutoTrader

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