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【まとめ】実用化はある?BMW、アウディ、フォードほかカーボンホイール各社まとめ

2016/10/28

ケーニグセグが新型車に採用されるカーボンホイールを公開。「アルミホイールではできない考え方」

ケーニグセグが新型車「レゲーラ」に使用されるカーボンホイールを公開。
すでにケーニグセグは他モデルでもカーボンホイールを採用していますが、今回はよりシンプルなデザインとなっており、より軽そうに見えます。

カーボンホイールについてはフォードがオプション設定するなど実用化へ向けて各メーカーが動いており(BACも採用)、コンセプトカーとしてはランボルギーニが採用したり、BMWも将来的な市販モデルへの採用を言及していますが、「市販車採用第一号」はケーニグセグ。

ケーニグセグはこのカーボンホイールを委託ではなく自社で開発しており、他にもカムレス・エンジン、トランスミッションを廃したダイレクト・ドライブなど独自の技術を用いたユニークな機構やパーツを開発しています。
ホイールにおいては「Aircore」と呼ばれる構造を開発しており中空構造のリムは非常に軽く、しかも強靭。
この構造を採用することでアルミニウム製のホイールだと採用できないような構造を用いることができるためにホイールの可能性が拡がるとしていますが、たしかにスポークは太くなっており、この構造をアルミで再現すると「重く」なってしまいそうですね(カーボンだからこそできる別の考え方がある)。

レゲーラは5リッターV8ツインターボ、しかも3つのモーターを動力源とするメガ・カーで出力は1479馬力。
0-100キロ加速は2.8秒、トップスピードは402キロとされています。

少量生産のハイパーカーとしてはケーニグセグに加えてパガーニが有名ですが、パガーニが既存技術を突き詰め(エンジンはAMGからの供給)、しかし仕上げに芸術的なまでのこだわりを見せるのに対し、ケーニグセグは上述のようにエンジンやトランスミッションについて新しい解釈を用いた新機構を自ら開発し、自動車の既成概念を覆してゆくといった方向性の違いを見ることができるように思います。

なお動画ではファクトリー内の様子も見ることができ、レゲーラのベアシャシーも確認可能。

アウディがカーボンホイールを装着したRS3を公開。ほかにもカーボンパーツ多数装備

アウディがカーボンホイール、カーボンパーツを装備したRS3を公開。
SEMAショーにでも出展しそうな雰囲気の車ですが、先日カーボンファイバー企業と提携したばかりでもあり、早速カーボン製ホイールを装着。

おそらく同じグループのブガッティ・ヴェイロン後継はカーボンホイールを装着してくるのではと言われますが、アウディだと新型R8、そしてRSシリーズにもオプション設定されるのではないかと見られています。

価格が気になりますが、200ー300万円くらいはしそうですね(もしかするともっとか)。

BAC MONOに新しく採用されるカーボンホイールを公開。大きなグラフィックがナイス

BAC MONO

BAC MONOがカーボンホイールを装着し、さらに強力な運動性能を手にすることに。
見た目はレーシングカーのようですが公道走行が可能な車で、コスワース、ヒューランド、ザックス、AP等と共同して開発されたスポーツカー。
エンジンはコスワース製で2.3リッター4気筒(285馬力)、シャシーはスチール製です。

今回新たに装着されるカーボンホイールを公開していますが、これはDymagとの協業で開発されており、サイズはフロントで7.5J*17インチ、重量は5.7キロ(リアは6キロ)。
従来に比べて23.5%(リアは22.9%)軽量化されている、とのこと。
ホイールボルトはチタン製で、ホイール一本あたり212.5グラムの軽量化を達成しているそうです。

ホイールのデザインはコンベンショナルは5スポークですが、リム部分に大きなグラフィックが入り、これは非常に格好良いですね(ロードバイクみたい)。

なおカーボンホイールはすでにフォードが市販モデルに装着していますが、BMWもこれを開発中。
ランボルギーニもこれに追随すると見られ、今後ハイパフォーマンスカーにおいてはカーボンホイールが常識となるのかもしれません。

VWグループがカーボンホイールをテスト中。鍛造アルミホイールより40%軽量

ThyssenKrupp Carbon ComponentsとMaxion Wheelsが提供しているカーボンホイール(画像はケーニグセグ・アゲーラRに装着されたもの)。

新しいプロジェクトとして進んでいるのがアルミとカーボンファイバーとのハイブリッドホイールで、いくつかのメーカーとの間で話が進んでいるようです。
その「いくつかの」メーカーの中にはVWアウディグループも含まれており、実際にテストをしている模様。

ハイパフォーマンスカー、SUVでの採用を検討しているとのことですが、鍛造アルミホイールよりも40%軽量とのことで、相当な軽量化が実現できそうです。

同じVWアウディグループに属するランボルギーニは、ボーイング、キャロウェイ、名古屋工業大学等と共同にてカーボンファイバーに関する研究を行っていますが、また分野が異なるのか今回はまた別の企業からカーボン製ホイールを調達するようですね(セスト・エレメントではカーボン製ホイールを装着していた)。

なお、BMWもカーボンには非常に力を入れており、i3/i8でカーボンのパッセンジャー・セル(モノコック)を採用したり、新型7シリーズでもカーボンを一部採用したりしているほか(Mシリーズのルーフにも採用してきた)カーボンの採用には積極的で、カーボンファイバー工場を自前で持っており、以前にもカーボンファイバー製ホイールを実用化寸前、と報じられています。
なおBMWの場合はパフォーマンス向上はもちろんですが、より多くの車に採用し、(燃費)効率を上げたい、という意向があるようですね。

フォードGT向けのカーボンホイールがオプションで登場。1本あたり1kg軽量化

フォードがGT用にカーボンホイールのオプション設定を発表。
フォードは以前よりカーボンホイールの製造に取り組んでおり、シェルビー・マスタングGT350R用でもすでにオプションとして発表されていますね。

フォードGT

なおこのカーボンホイールを装着することでホイール1本あたりおよそ1キロ軽量化でき、かつ強度も純正の鍛造ホイールに勝る、とのこと。
カーボンホイールの量産モデルへの装着はマスタング350Rが初とされていますが、今回のフォードGT用のカーボンホイールは早くも第二世代に突入しているとのことで、表面の仕上げはクリアコート(カーボン地が見える)とマット仕上げ。

軽量化の他にもNVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)を軽減できるとしており、乗り心地も大きく改善できるようですね。

フォードがシェルビーGT350マスタング用カーボンホイールを公開

フォードがシェルビーGT350Rマスタングに使用するカーボンホイールの情報を公開。
市販車に採用される初のカーボンホイールとのことですが、重量は一本あたり8.1キロ。

一般的な軽量アルミホイールの重量が15キロ前後なのでかなり軽い、ということになります。

セラミックコーティングが施され、紫外線や塩分に対する耐性を持たせており、61箇所ものチェックもクリアしているとのこと。

ホイールもいいですが、画像のマスタングのカラー(グレーのボディカラーにホワイトのストライプ、レッドのアクセント)もいいですね。

現在カーボンホイールはBMWグループ、VWグループが開発を行っており、どんどん標準採用もしくはオプション採用が増えて行くのかもしれません。

なおフォードはGT40でもカーボンファイバーを多用しており、社外の専門企業とタイアップしているようですね。

関連投稿:フォードGTのカーボンホイール製造会社が一般向けカーボンホイール発売。130万円ナリ

オーストラリアの「カーボン・レボリューション」社がカーボン製ホイールを11,850ドル(130万円くらい)でリリース。
カーボンホイールというと「ケーニグセグ」が採用していること、フォードGTがオプション設定していることで有名ですが、このカーボン・レボリューションはフォードGT用ホイールを供給している会社のようですね。

なお今回発売されるカーボン製ホイールは「中空ワンピース構造」だそうで、これを量産品として発売するのは「世界初」とのこと。

現在カーボン製ホイールは各社とも注目しているパーツであり、過去にはアウディがSEMAショーに展示したRS3にカーボン製ホイールを装着したほか、BMWも実用化間近と報じられており、英国の自動車メーカーBACや、他ではチューニングメーカーのVOS、Vitesse AuDessusもカーボンホイールを実際にリリース。

ホイールやタイヤなど「バネ下重量」の軽減は車体の軽量化に比べて効果が大きいと言われており、燃費や乗り心地に大きく貢献すると言われます。

現在のところカーボンホイールは価格が異常に高いことがネックだとは思いますが、製造誤差が小さくなり歩留まりが減れば価格ももっと安くなりそうですし、価格が安くなることで普及が進めばさらに一般的な価格に近づくかもしれませんね。

カーボンボディに続き、Vitesse AuDessusがカーボンホイールをリリース

スーパーカーのボディをフルカーボンに置き換えるというサービスを開始したVitesse AuDessusですが、今回はホイールもカーボンに置き換えるというプログラムを公開。

CNC加工されたアルミのコアに手作業でカーボンを巻き、プリプレグにて製造するという方法で、かなり手が込んだものですね。
平均で重量は6kgと言われ、かなり軽量な部類になるかと思います。

先日フォードとマスタングもカーボン製ホイールを発表していますし、BMWやアウディもカーボンホイールに取り組んでおり、今後一気に普及が進むのかもしれません。

ただ、価格としては数百万、といったところになるだろうとは予測しています(マスタングのカーボンホイールのオプション価格は360万円となる模様)。

関連投稿:Vitesse AuDessusがアヴェンタドール用のカーボン外装/ホイールを発表。ホイールは25kgの軽量化が可能に

Vitesse AuDessusがランボルギーニ・アヴェンタドール向けのカーボン外装パーツを発表。
ずい分前にランボルギーニやフェラーリなどスーパーカーの外装をカーボンに置き換えるというチューニングプランを公表した後、なかなか実現しなかったものの今回ようやく登場、ということになります。

今回発表となったのはランボルギーニ・アヴェンタドールLP750-4スーパーヴェローチェ向けのチューニングパーツ。
ボディキットとカーボンホイールから構成され、フロントスポイラー、サイドスカート、ミラー、ディフューザーを含む170万円のパッケージからスタート(この内容でこの価格は安いと思う)。

センターロック構造を持つカーボン製のホイールは270万円とこちらも(カーボン製としては)比較的安価。
そのうえ重量を合計で25キロ削れるとしており、強度等実用に足るものであればかなり有用と言えそうです。

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