フォルクスワーゲンがジュネーブ・モーターショーでひっそりと発表した、マイナーチェンジ後ゴルフRの新グレード「ゴルフRパフォーマンス」。
これはその名の通り性能向上にフォーカスしたもので、各種エアロパーツ付与によるエアロダイナミクス改善、アクラポヴィッチ製エキゾーストシステム、ハイグリップなピレリ・トロフェオRタイヤを装備していることが特徴。
詳細についてはあまり語られておらず、おそらくは欧州専用モデルと思われるものの、価格や、そもそも限定なのかどうかも不明。
ゴルフRパフォーマンスは、欧州で猛威を振るう「フォード・フォーカスRS」の対抗モデルと思われますが、出力は310馬力(標準ゴルフRと変わらず)、0-100キロ加速はなんとポルシェ911と同じ4.6秒。
今回「カースロットル」がその加速動画を公開しており、そのサウンドを間近に聞くことができますが、「え?これがメーカー純正?」と疑うほどのエキゾーストノートであり、その音は「まるでラリーカー」。
この音を聞く限りでも、やはりフォルクスワーゲンが今回の「ゴルフRパフォーマンス」をフォーカスRSにぶつけてきた、というのが理解できますね。
そしてこういった車が手元にあれば、さぞや楽しいことだろう、と思わせる動画です。
なおVWゴルフRはぼくの中では「コストパフォーマンス最高」の一台と考えており、上述の通り加速はポルシェ911と同等で、しかも5ドアで実用性が高く、コンパクトで取り回しも楽で、かつ燃費にも優れ、税金含めて維持費も安価。
エンジンは扱いやすい直噴ターボ、トランスミッションは効率に優れるデュアルクラッチ。
かつランボルギーニ・ウラカンと同じハルデックス5を採用する4WDであり、要は「フォルクスワーゲン・アウディグループにおける技術の集大成」、もしくは「フロントエンジンのコンパクトなウラカン」と言ってもいいお買い得な車で、まさに「VWアウディグループだからこそ」実現できた車だと考えています。
実際にVW(シロッコ)を所有していた印象で言っても「VWの車は反則」といえるほど安い、とぼくは考えているわけですね。
かつ、「安く作っている」のではなく、それなりに品質も高いものを「安く売っている」のがVWであり、たとえばステアリングホイールに使用されるレザーの品質、ウインカーなどレバーのタッチ、内装の立て付けなどは「ポルシェより上(ポルシェを3台乗りついだぼくが言うので間違いない)」。
VWであり、は「安かろう悪かろう」ではない、ということです。
加えて、VWはグループの中でもっとも一台あたりの利益が薄く、とにかく「薄利多売」。
そのためベースとなるゴルフはもともと「割安」な価格設定であり、そのためにゴルフRも性能に比べると相当に安めのプライシングとなっています(でないとブランド無いヒエラルキーが崩れる)。
そういった意味において、もし他のメーカーがゴルフRと同等の性能を持つ車を作ろうとしたならば「かなりコストの高い」車になりますし、VWアウディグループのほかブランドから発売したとしても「かなり高価な」車になることは間違いないほどのパフォーマンスを持っていると考えてよく、とにかく魅力的な車ではありますね。
反面、VWには「安価でないと売れない(高くすると売れない)」理由があり(それはブランドイメージ然り、ディーゼルゲート然り)、よって車自体にもそのイメージが付きまとうのも事実。
VW=安いというイメージがあるのは間違いなく、よって売却時にも(たとえゴルフRでも)そのイメージが影響するということですが、これがぼくにゴルフR購入について二の足を踏ませる理由となっています。
ポルシェの営業利益率は世界トップクラス。VWアウディ各ブランドの利益も見てみよう
VWゴルフRもフェイスリフト。310馬力で0-100キロ加速はポルシェ911と同じタイムに
VWがゴルフRに「パフォーマンス」追加。アクラポヴィッチのマフラーにウラカンと同じタイヤ
https://www.youtube.com/watch?v=1VeF8FknXus