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こんな珍車もあった!デロリアンよりも早くガルウイングを採用した当時の最先端「ブリックリンSV-1」。創業者はのちのスバル米国法人設立者

2021/12/17

こんなクルマもあった!デロリアンよりも早くガルウイングを採用した当時の最先端「ブリックリンSV-1」。創業者はのちのスバル米国法人設立者

| ちょっとフロントが気持ち悪いのは「安全性のため」 |

色々と問題はあったようだが、当時3,000台が売れたようだ

さて、世の中には様々なクルマが登場しては消えてゆくわけですが、今回中古車売買サイト、Bring A Trailerに「ブリックリンSV-1」なる珍車が登場してちょっとした話題に。

なお、この「ブリックリン」がメーカー名、「SV-1」が車名となりますが、このSVとは(スーパーヴェローチェではなく)セーフティビークルの略なのだそう。

そして実際に安全性を高めるためにフロントには衝撃吸収バンパーが装着されることになり、これがまた「SV-1からSV-1が生えている」かのような奇妙なルックスを演出しているわけですね。

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ブリックリン設立者はスバルのアメリカ法人創業者

なお、このブリックリンを創業したのは、のちにスバル・オブ・アメリカを設立することになるマルコム・ブルックリン氏。

そしてこのブリックリン社がカナダのベルファスト州にて製造し世に送り出したのがこのSV-1ですが、これはそのガルウイングから「カナダのデロリアン」とも呼ばれているもよう。

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ただ、このブリックリンSV-1はデロリアン(1981〜1982年)が登場するずっと前(1975年くらい)に発売されているので、それをして「カナダのデロリアン」と呼ばれるのはちょっと不本意なのかもしれません。

いずれにせよ、1975年というとランボルギーニ・カウンタックが登場した翌年であり、この時期にこういったクルマが登場していたというのはちょっとした驚きでもありますね。※1960年代後半〜1970年代はじめは、アポロが月面着陸を行ったりと人類初の快挙が続いたため、未来志向のコンセプトカーが多い

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ちなみにこのドアは油圧ダンパーによる開閉ではなく「電動開閉式」だそうですが、「片方のドアを開けながらもう片方のドアを閉じると」油圧ポンプを動かすためのエレクトリックモーター(のコイル)が溶けしてしまう、とのこと。

なお、ドア開閉用のバッテリーが上がってしまったときのために「マニュアルでの開閉」も可能だとされているものの、その重さは1975年のカー・アンド・ドライバー誌のテストによると「トレーラーがその上に駐車したマンホールを、下から開けようとしているようなもの」だと表現されており、実際の手動開閉はかなり難しい、と捉えたほうが良さそうです(ドアそのものは41kgあるらしい)。

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そのほかカー・アンド・ドライバー誌のテストでは、わずかなヘッドルームに無理やりなドライビングポジション、狭い視界に鈍重なハンドリングという評価が下されていますが、なによりも高価、しかし品質が優れなかったことから3,000台くらいしか売れなかった、と報じられています。※画像を見てもパネル類がうねっており、品質に問題を抱えていそうなこともわかる

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そのパフォーマンスは見かけに比較して「今ひとつ」だったもよう

搭載されるエンジンは当初AMC製の360キュービックインチ(5.9リッター220馬力)V8が積まれており、後にフォード製の351キュービックインチ(5.8リッター175馬力)へ。

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ちなみに前者ではマニュアル・トランスミッションもしくはオートマティックを選択でき、後者では3速オートマティックのみで、0−96km/h(60マイル)加速は8.3秒だという記録が残ります(同世代であるC3世代のコルベットは5.7リッター/165馬力、60マイル加速は7.7秒)。

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今回販売されている個体は5.8リッターバージョン、そして3速から4速へとオートマチックトランスミッションがアップグレードされており、新車時によりも現代的な乗り味を持っているのかもしれません。

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そのほか、内外装のレストアも実施され、ボディカラーは「セーフティサンタン」へとリペイントされ、内装も張替え済み。

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さらにマルコム・ブリックリン氏本人のサインも入っているといい、コレクションとしてはなかなかに面白いクルマなのかもしれません。

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参照:Bring-a-Trailer

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