| こういった「納屋で発見されたクルマ(バーンファインド)」はいつもボクたちをワクワクさせる |
内装のダメージは大きいが、外装に関しては「かなり」きれいな部類でもある
さて、アメリカはウイスコンシン州南部にて、20年以上放置されたデロリアンDMC-12が発見されて納屋から引っ張り出されることに。
今回このデロリアンを紹介するのはデロリアン専門のレストア会社、デロリアン・ミッドウエストで、しかし発見に至った経緯、そしてそもそも放置された経緯についてはナゾのまま。
しかしぼくとしてはそういった背景に興味があるだけに、そこが明かされていないのはちょっと残念に思います。
発見されたデロリアンDMC-12のコンディションは「最悪」ではない
そこでこのデロリアン・ミッドウエストのオーナー、マイケル・マッケルハッタン氏は「納屋で発見された」デロリアンDMC-12を引き取るため、トラックにトレーラーを取り付けて問題の納屋へ。
ここがそのデロリアンDMC-12が見つかった納屋と邸宅で、なかなか立派な建物です。
そして納屋にてデロリアンDMC-12とご対面。
なお、この個体は1981年に製造されたものでシリアルナンバーは1702(かなり初期に作られたものである)、そして走行わずか997マイル(1604km)。
製造年を考えると驚くほど走行が少なく、そしてステンレス製のボディパネルは比較的美しい状態を保っています(さすがステンレス)。
-
「強度が高く、腐食しない」ステンレスはなぜ自動車のボディにほとんど使用されないのか?実は自動車のボディには「非常に向いていない」素材だった
| ステンレススティールをボディに使用したクルマはおそらくデロリアンくらい? | ただしテスラ・サイバートラックはステンレスボディの採用に挑戦しようとしている さて、テスラは今年の後半にサイバートラッ ...
続きを見る
外観はかなり程度がいいと言ってよく・・・。
ドアのダンパーもちゃんと機能。
なお、デロリアンの泣き所の1つはこの「ドアのダンパー」で、ドアが重いためにダンパーに負担がかかり、そのためすぐにダンパーがヘタってしまい、ドアを支えることができなくなってしまうわけですね。
リアハッチのダンパーもしっかりとハッチを支えており、ダンパーの寿命は「経年」ではなく「操作回数」なのかも。
雨風を避けることができたためか、サビは最小限にとどまっているようで、レストアはさほど難しくないかもしれません。
ただしデロリアンDMC-12の内装はネズミに食い荒らされた状態に
しかしながら外装の程度の良さとは裏腹に内装の程度はあまり良くなく、というのもレザーなどはネズミに食い荒らされており、「かなり酷い」状態であるため。
ネズミの歯を免れたとしてもネズミの糞がそこかしこに散乱しており、実際に動画ではネズミの姿も確認できます。
なお、(あまり日本では想像できないものの)欧米ではネズミ被害が深刻なバーンファインドもあるといい、以前には「ガレージにフクロウが住み着いていたことで」ネズミが寄り付かずに難を逃れたランボルギーニ・エスパーダが報じられたことも。
-
【動画】納屋に30年以上も放置されていたランボルギーニ・エスパーダが発見される!程度は良好、納屋に住み着いたフクロウがネズミからクルマを守っていてくれたようだ
| 世界中にはまだまだ多くの「人知れず眠る」」スーパーカーが存在するのだと思われる | そしてそれぞれの放置されたクルマには、それぞれのドラマがある さて、久しぶりに「納屋で発見された」大物が登場。今 ...
続きを見る
ただ、どのみちこの年代のクルマであればカーペットも剥がしての「フルレストア」が必要になるものと思われ、外装が無事であれば「それだけでもいい」のだと思われます。
メーターはかなりきれいですが、配線はネズミに齧られているかもしれませんね。
その後、デロリアンDMC-12はレストアのために運び出されることに
その後、デロリアン・ミッドウエストはこの車両を運び出すことになりますが、当初バギーを用いてデロリアンDMC-12を引っ張るもうまくゆかず・・・。
トラックで牽引してようやく納屋を脱出。
明るいところで見てもさほど状態が悪いようには見えず、レンズ類の劣化もほぼ確認できないというレアな個体です。
その後はトレーラーへと積み込み・・・。
それにしても程度は何度見ても「なかなか」。
いざ帰路へ。
おそらくはデロリアン・ミッドウエストの手によって新車同様に蘇るものと思われ、続報を待ちたいところですね。
20年以上納屋に眠っていたデロリアンDMC-12が運び出される動画はこちら
あわせて読みたい、デロリアン関連投稿
-
デロリアン創業者が乗っていたデロリアンDMC-12(社長車)から回収した素材を使用した「SPXデロリアンタイムピース」が限定発売!お値段27万円、限定本数は456本
| デロリアンから回収した素材で作られた時計を腕に巻くというのはちょっと特別な行為かもしれない | 物理的に素材が限られた限定製品だけに希少価値も大きい さて、デロリアン(DMC-12)は映画史上もっ ...
続きを見る
-
いったいなぜ?郊外にて放置されたデロリアンDMC-12がグーグル ストリートビューにて発見される。今でも戻らぬ主を待っているかのようだ
| この状況からして、とても意図的に乗り捨てたようには見えないが | 希少なクルマだけに、なんとか救出して走れる状態へと戻したいものだ さて、グーグルマップ上では思いがけないものが見つかったりしますが ...
続きを見る
-
ヒョンデが1974年のコンセプトカー「ポニークーペ」をリバイバルすると発表!ジウジアーロデザイン、デロリアンやアイオニック5のデザイン元となった重要資産
| 2019年に発表された「45EVコンセプト」がヒョンデのデザイン的方向性を大きく変えた | 近年、ここまで一つの自動車メーカーのデザインに影響を与えたクルマも珍しい さて、韓国ヒョンデとジウジアー ...
続きを見る