| このままでは新型コルベット発表までに売りきることはできない |

新型コルベット(C8)の発表まであと一ヶ月。
そんな状況の中、3月には現行コルベット(C7)の在庫が「232日ぶん」余っているとも報じられましたが、最近はその在庫は現在「98日ぶん」まで圧縮されたとの報道も。
ただ、経過日数から逆算してみると「とくにペースが速くなったわけでもなく」順当にその数が日割りペースで減っているだけのようです。
それだけ人々は新型コルベットに期待している
新型コルベットはミドシップレイアウトへと移行するため、「フロントエンジンの」コルベット、とくに現行コルベットのような「ロングノーズ」を持つ古典的かつ典型的なコルベットを入手できるのは「現在庫のみ」。
よって、順当に考えると人々は「(ヴァイパー販売終了時のように)在庫を買いあさり、または買い占め」るはずなのですが、これだけ「現行コルベットが購入できるのは在庫限り」と言われているにもかかわらず現行コルベットの人気が高まらないということは、それだけ人々の「ミドシップ版コルベットに対する期待」が高いということなのだと思われます。

さらにこれを読み解いてゆくと、「ハイパフォーマンスカーはミッドシップではないと、もう競争力を発揮できない」という考え方が広く普及しているとも考えられ、現行コルベットに限界を感じている人も居そう。
よって「現行モデルを購入せずにミドシップコルベットを待つ」人々が多いのかもしれません。
新型コルベットのパフォーマンスは未知数
なお、ミドシップスポーツはそう簡単に作れるものではなく、古くはBMWがミドシップスポーツを作ろうと考えたものの自社ではノウハウが足りずにランボルギーニへと開発を委託したり(その結果登場したのがM1)、トヨタもレクサスLFA開発開始当初にミドシップを計画するも「挙動に問題あり」としてFRを選択したほど。
よって、いかに「マッスルな」エンジンを手懐けてきたシボレーと言えども、いきなりミドシップ化したC8世代のコルベットに「最適なパフォーマンスを」達成できるとは考えにくく、場合によっては「C7コルベット再評価」の機運が高まる可能性もあるかもしれないな、と考えています。

そしてもうひとつ気になるのは「価格」で、新型コルベットは現行コルベットに比較して「かなり高い」とも言われます。
もちろんこれまでのコルベットに比べると開発費がかさんでいるので「当然」という話ですが、あまりに価格が高いとC7世代のコルベットを求める人も多そうで、しかし価格が「C7と変わらない」ということになれば、どこかでコストダウンしている可能性も。
そしてもし、新型コルベットの価格が「性能に見合う」もので、その性能が期待通りであった場合、フロントエンジン搭載コルベットの存在意義が揺らぐことになり、中古相場が大きく下がることになるのかもしれません。