
EV nissan leaf
ブルームバーグによると、日産は新型リーフを9/6に発表したものの、その先行きには暗雲も見られる、とのこと。
日産リーフは先進的な装備と自動運転機能(プロパイロット)、より実用的な航続可能距離を持つとされ、大きな期待が寄せられるニューモデル。
しかしながらここで「不安材料」としているのは「競争の激化」と「リセールの低さ」。
競争の激化については、やはりテスラ・モデル3の名を挙げており、35000ドルの低価格で355キロの走行可能距離を持つモデル3は「脅威」だと指摘。
2010年から日産リーフが販売してきた「累計台数」を大きく超える45万台を予約として集めるなど「普及価格帯EVにおける台風の目」でもあります。
リーフは価格面でこれに対抗するものの、「テスラ」のブランドバリューにどこまで対抗できるか、と疑問の眼差しを向けている、ということですね。
もひとつの「リセール」について、これは国沢光宏氏の指摘したとおり、「めちゃくちゃな値落ちで財産としての価値はほぼない」。
バッテリー性能が下がっている2011年あたりのリーフが35万円で販売されているとしている他、まだ新しい2016年式のリーフですら110万円を切る価格で販売されている、と指摘(リーフの新車価格は280万円~456万円)。
同氏はこの価格の下落を「バッテリー性能の低下と、それによる消費者の不安」との相乗効果による結果としており、日産はバッテリーを買い取るなど「リセールバリューを維持できる対策を考えるべき」ともしています。
下のグラフはブルームバーグによる、各EVの中古価格の推移。
縦時期が残存価格、横軸が走行距離となっていますが、これを見てもリーフの値落ちはライバルに比べても「かなり大きい」と言えますね。
新車を売るには中古市場を安定させる必要があり、たとえばレクサスやアウディは中古市場を安定させるための方法を取っており、それはフェラーリも同じ。
ただし一部メーカーは中古市場については「野放し」状態で、とめどなく価格が下がっているケースも見られます。
そういったメーカーの車は「売る時に苦労する」ので、車を購入するときにはある程度そのメーカーの中古相場を調べる、というのも「売却を有利にすすめる」一つの手かもしれません。
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いずれにせよ、新型日産リーフがこの「悪習」を断ち切ることが出来るのか、それとも現行リーフと同じ道を辿ってしまうのかは要注視、というところですね。
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