テスラは1分あたり100万円を費やしている
ブルームバーグによると、テスラは1分あたり100万円を費やして研究開発を行っている計算になる、とのこと。
この数字はモデル3の販売(というか生産)が軌道に乗れば収支的に緩和されることになると思われるものの、現在ではセミ(トラック)、ロードスターの開発に投じた費用が重く負担となっており、相当な投資を行っていることになりそうですね。
赤字でも前に進んでいればアメリカでは評価される
なおテスラは過去にメルセデス・ベンツの(EVに関する)投資額に対して「ゼロが一つ足りない」と指摘したことがありますが、とにかく積極的な経営で知られるところ。
なお欧米ではいかに経営が苦しくとも「前に進む」ことが要求され、それはアマゾンが「ずっと赤字だった」ことが「積極的な投資」の結果だと判断され、むしろ評価を上げたのと同様。
アストンマーティンやロータスも同じで、赤字だろうともニューモデルを繰り出すことで話題を集中させて販売を増加させて来たわけですね(ロータスの場合はブランニューモデルではなく限定モデルですが)。
顧客の支払う「予約金」も重要な運転資金源
テスラの場合、やや特殊なのは「何年も先に発売するモデルの予約を受け付けること」。
これによって予約の際に得た「申込金」を経営に充てることができるようになり、すいぶん楽にはなりそうです。
今回発表されたセミ(トラック)の場合は5000ドル、ロードスターの場合は5万ドルの予約金を受けており、それぞれの発売は2019年と2020年。※これについて、過去の例を見ると予定通りに新型車が発売されたことはなく、「できない約束をすべきではない」との声も多い
ロードスターは最初の1000台が「ファウンダーズ・エディション」として販売されますが、この1000台分の予約金、あわせて5000万ドルを手に入れたとしても、これはテスラにとって「6250分」ぶんの運転資金にしかならず、つまりは「104時間で」なくなってしまう、ということに。
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