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記録を出すまで帰れない?ニュルにて次々進化を遂げるテスラ・モデルS。今回は巨大ウイング装着でタイムアタック

2019/10/25

| もう一台のモデルSはクラッシュにて戦線離脱と報じられる |

テスラは「ニュルブルクリンクにて、ポルシェ・タイカンのラップタイムを破り、さらに7:05を目指す」と公言。
そのため9月下旬から2台のモデルS P100Dを持ち込んでテストを行っているものの、今に至るまでなかなかタイムが出ないようです。

最初に持ち込まれたのは「比較的ノーマルに近い外観を持つ」、ただしフロントバンパーと前後オーバーフェンダー、トランクリッドスポイラーとが市販モデルと異なる個体。
これによってテスラは、ポルシェ・タイカンの記録した7:42を20秒近く短縮するタイムを記録したと言われるものの、タイムの公表はなく、さらに7:05を目指す、という目標が掲げられたわけですね。

なお、パワートレインは通常のモデルSに採用される「2モーター」とは異なって「3モーター」を採用する新形シャシー””プレイド”を使用しており、この時点ですでに市販バージョンのモデルSとは大きく異る、ということに(市販車と違う仕様でタイムを出しても、記録とは認めがたい)。

本社と離れたドイツにて、ここまでのアップデートを頻繁に行うとは

ただ、そこからは思ったようにタイムが伸びないのか、そこから持ち込まれたのは、フロントリップ、リアディフューザーが巨大化された個体。
もはや反則とも思えるほどのリアディフューザーを持ち、「まずこの姿での市販は無理だろうな」と思えるルックスです。

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しかし、それでもまだ目標タイムに到達しないようで、今回目撃されたのが、このリアウイングが追加された個体。
つまりニュルブルクリンクを走行しながらも短期間でバージョンアップしているということになり、ここまでの変更を短い期間で行うというのはなかなか出来るものではなく、テスラの意気込みの強さ、そして投じた資金は相当なものだろうということがわかります。

テスラはタイカン超え、そして7:05を公約として掲げてしまったために「記録を達成するまで帰れない」のだとも思われますが、仮にタイカンより20秒速い7:22にとどまったとしても、これは相当に速いタイム。
ニュルブルクリンクではおおよそ30位以内に入ろうかというもので、この数字はフェラーリ488GTB、シボレー・コルベットZR1とほぼ同じタイムであり、そもそもニュルブルクリンク走行というかサーキット走行を視野に入れていないテスラ・モデルSをイキナリ持ち込み、この数字が出るというのは驚異的。

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テスラの速さは現段階でも「異常」

ニュルブルクリンクの30位以内というと、そのほかにはポルシェ911GT2やGT3、ランボルギーニ・ウラカン/アヴェンタドール、日産GT-Rなど生粋のスポーツカーが並んでおり、もちろんこういったセダンは皆無です(唯一、ジャガーXE SV プロジェクト8が入っているが、これはもうレーシングカーのようなもの)。

さらに7:05となるとマクラーレン720Sの7:08、日産GT-R NISMOの7:08を凌駕し、メルセデスAMG GT R Proの7:04に近づくレベル。
これらは当然、サーキット走行を前提にしたスーパースポーツですが、EVサルーンのモデルSがここに食い込むとなると、これはもう一大事。

要するにテスラが挑戦している記録はとてつもなく高いハードルであるということになり、歴史のある、そしてレースに参加しているメーカーが苦労の末に達しているレベル。
簡単に到達することができる水準ではないものの、このままだと「なんとかやってしまいそう」なのがテスラの恐ろしいところでもありますね。

なお、テスラは少なくとも、この「ブルー」の個体、そして「レッド」の個体をニュルブルクリンクに持ち込んでいますが、レッドの方は大きなクラッシュにて走行不能になったとも報じられており、ここ最近姿が目撃されていない、とされています。

VIA:CARSCOOPS

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